月別アーカイブ: 2015年5月
新国立競技場
下村大臣が、舛添知事にオリンピックに間に合わないから、屋根は付けないで開催する、そして東京都に500億円出してくれとのニュースには、呆れて話にもならない。ある程度の人は、皆予想していたと思うが、日本の施工技術が優れていても、あんな大きなスパンの曲線の屋根が限られた予算と期間で簡単にできるはずも無く、非常に問題視されていたはずだ。私が学生だった25年以上前から、ザハ・ハディトは国際コンペでは勝ち抜くが、設計上実現した作品は、数件しかない。こうなる事は、わかっっていた。選んだ審査員もアホばかりだが、強引に進めた運営側もtotoビックの合法賭博主催者だから、能天気なのだろう。原発同様誰も責任は取らないよ舛添知事。
トランス脂肪酸(ビジネスジャーナル転載)
日本では、マスメディアでトランス脂肪酸の問題はほとんど報じられないため、事の重大さにお気づきでない人が多いのですが、実はいろいろな意味で大変深刻な問題なのであります。
トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングをはじめ、スーパーマーケットや食料品店で販売されているサラダ油などにも含まれている物質です。これらはファストフードでは大量に使われており、安価な飲食店で揚げ物を食べた場合にも間違いなく摂取することになります。
トランス脂肪酸を過剰摂取すると動脈硬化を促進させ、それに伴う心臓疾患や脳血管障害、またアトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、気管支ぜんそくなどのアレルギー疾患のリスク要因になると指摘されています。さらに血中の中性脂肪を増やし、肥満や高血圧、そして糖尿病の原因にもなると考えられています。アメリカでは「プラスチック食品」「狂った脂肪」などと呼ばれ、含有量表示が義務付けられており、食品医薬品局(FDA)は摂取規制も行っています。
●厚労省も消費者庁も野放し
日本では厚生労働省が管轄すべき問題だと思いますが、なぜか消費者庁が監督官庁になっています。その上で、「日本人のトランス脂肪酸の一日の平均摂取量は0.9グラム前後であり、健康への影響は少ない」という、まったく現実的ではない理由を述べて、一切の規制をせず野放し状態にしています。
しかし、例えばファストフード店のポテトフライ(Mサイズ)には、4.5グラムのトランス脂肪酸が含まれています。また、大手食品メーカーが販売している、ある人気お菓子1箱の中には、約2グラムのトランス脂肪酸が含まれています。日本で発売されている商品では表示されていませんが、トランス脂肪酸の表示義務がある香港などでは含有量が表示されています。
WHO(世界保健機関)では、消費者のさまざまなリスクを回避するために、トランス脂肪酸を一日の総エネルギー摂取量の1%以下にするように推奨しています。一日の総エネルギー摂取量を1800キロカロリー程度と仮定すると、その1%は18キロカロリー、脂肪は1グラム9キロカロリーといわれていますから、摂取上限は2グラムとなります。つまり、前述のお菓子1箱で、WHOが推奨している一日の摂取限度を超えてしまうのです。
これでも本当に「健康への影響は少ない」といえるのでしょうか。コンビニエンスストアなどで売っている菓子類が含むトランス脂肪酸の量は、このお菓子と大差ないと思われます。ポテトフライを食べた日に、このお菓子を食べ、揚げ物も食べたら、いったい推奨されている摂取限度の何倍のトランス脂肪酸を摂ることになるのか、ちょっと考えてみただけで、その危険度がわかるはずです。
それから、安価なケーキなどに使われている植物性のホイップクリームや、カフェやコーヒー専門店にも置かれているコーヒー用クリームにも、トランス脂肪酸は大量に含まれています。これでも日本人のトランス脂肪酸の摂取量が健康に影響ないレベルだというのであれば、その認識は今すぐ改めるべきです。
●糖尿病の原因にもなる
このような事実があるにもかかわらず、マスメディアがほとんどこの問題を取り上げないのはなぜでしょうか。それは一にかかって、スポンサーへの配慮です。もし、マスメディアが本気でこの問題の解決を迫ったとしたら、最も困るのはパンメーカー、菓子メーカー、ファストフード業界でしょう。それらの企業は、大量のトランス脂肪酸を使って製品をつくっています。そして、そのスポンサーから入る宣伝費はメディアを潤わせています。そのスポンサードが断ち切られたら、単なる収入減どころか存亡の危機とさえなるかもしれません。このようなわけで、マスメディアは切り込めないのです。まさにアンタッチャブルな世界なのです。
マスメディアの姿勢がどうあろうと、私たちは自分の健康を守らなければならないわけですから、自主的に摂取しないようにしましょう。それは誰のためでもありません、自分と大切な自分の家族、そして親しい人たちのためです。このことに気づいていない人がいたら、そっと気づかせてあげてください。数週間後、または数カ月後、場合によっては数年後に、きっと感謝されることになるでしょう。
特に筆者が声を大にして言いたいのは、将来子供を産む若い女性たちや、現在妊娠中、授乳中のお母様たちにも絶対にトランス脂肪酸を摂取しないようにということです。授乳中のお母様がトランス脂肪酸を摂取すれば、母乳の中にトランス脂肪酸が分泌されてしまいます。その母乳を飲んだ赤ちゃんの細胞膜の一部がもし、トランス脂肪酸でつくられてしまうと非常に厄介です。
赤ちゃんだけではなく、大人も、成長期の子供も同様ですが、私たちの細胞膜は脂肪酸でできています。正確にいうと、脂肪酸が代謝されてつくられるリン脂質が中心になって細胞膜が形成されます。本来、その細胞膜は柔軟で細胞の内側と外側で栄養物質と老廃物の出し入れができるようになっています。必要な栄養分を細胞の内側に取り込むために、細胞膜が弾力を持っているのです。
しかし、一部をトランス脂肪酸で形成してしまうと、その弾力が失われ、栄養物質が細胞の内側に取り込めなくなります。栄養物質の代表であるブドウ糖も取り込まれなくなります。すると、その取り込まれなかったブドウ糖は、血液中にダブつくことになります。実は、それが糖尿病の始まりなのです。
●世界的にはトランス脂肪酸を規制する流れ
数年前、米ハーバード大学の医科大学院グループがこのメカニズムを突き止め、アメリカ国内でのトランス脂肪酸の規制につながっていったのです。日本においても、厚生労働省の職員が、そのことを知らないはずはありません。もし知らないとしたら、そのほうが大問題です。これは「省庁の壁」だなどと悠長なことを言っている場合ではありません。厚労省が先頭に立って規制に踏み切るべきだと考えます。規制に踏み切らない理由があるのであれば、それを詳らかにすべきです。さもなくば、トランス脂肪酸を含んだ食品を製造している企業と癒着しているのではないかと、いらぬ疑いをかけられかねません。
もう一つ重大なのは、このトランス脂肪酸を大量に含むマーガリンやショートニングを生産するために必要なパーム油を製造するために、東南アジアの熱帯雨林が無残にも伐採されているということです。マレーシアやインドネシアにある熱帯雨林が、急速にパーム油の原材料であるアブラヤシのプランテーションに替わっています。非常に深刻な自然破壊です。
筆者は基本的に、さまざまな意見があることを歓迎しており、物事をどう捉えようと、どのように解釈しようと自由であると考えています。しかしトランス脂肪酸に関しては、絶対に摂取しないようにすべきと断言します。重ねて申しますと、メーカー側だけに責任があるとは思っていません。
むしろ責任は消費者側にあると考えています。メーカーは消費者の求めに応じて、安い製品を作り出しているだけです。今となって、急にそれをやめることはできません。メーカーにも企業としての存続の意味と価値があります。したがって私たち消費者は、メーカーが少しずつでも方向転換を図ることができるよう、トランス脂肪酸を使用していることがわかったら、その製品を買わないようにするべきなのです。そして徐々に方向を変えていけるよう促すべきなのです。それは誰かが、いつか始めることではありません。気づいた人が、今から始めるべきことだと思います。
トランス脂肪酸の規制に関する世界的な動きは、もう止めようもありません。これに気づいたメーカー側も積極的に方向転換を図るべきです。トランス脂肪酸を使っての製品づくりに固執するメーカーに将来はありません。また、トランス脂肪酸を食べ続ける消費者にも未来はありません。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)
NHK受信料裁判
ハーバービジネスオンライン転載 分かりやすい「NHK受信料裁判」のお話
今回は、裁判例が複数あったりして、いまいち複雑になっているNHKの受信料徴収の仕組みと問題点について整理してみましょう。
【1】受信料は契約に基づいて支払うべきものである。
まず、受信料は税金ではありません。税金は、有無を言わさず発生するものですが、受信料は契約により発生します。放送法64条1項は下記のとおり、定めています。
放送法第64条第1項
「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」
そこで、次はそのNHK受信「契約」はいつ、どのように成立するかが問題となります。
一般論として、契約は「意思の合致」によって成立します。例えば、売買契約であれば、「売ります」(申込)と「買います」(承諾)という意思が合致した瞬間に、契約は成立します。
ここで問題となるのは、「契約」は、意思に基づくものなので、どのような契約をするか、あるいはそもそも契約をするかしないかも自由なはずです。これを「契約自由の原則」といいます。
NHKの受信料支払を拒否している方の多くは、一度も受信契約について承諾したことはないと思いますので、法の原則としては、NHKとの受信契約は成立しておらず、当然受信料の支払義務もない、ということになりそうです。
【2】放送法64条1項が抱える問題点~契約自由の原則か、契約の強制か
この問題が、各地で起こされている裁判において争われています。
【3】NHKの主張~法があるから承諾なしでも契約は成立する
NHKの基本的な主張は、法律上「契約をしなければならない」とある以上、NHKの側から契約を申し込んだ際に、相手(受信者)の承諾がなくても契約が成立するはずだ、というものです。つまり、NHKが「契約してください」と相手方に伝えた瞬間に受信契約が成立する、という主張です。
ただし、この考え方には難点があります。「契約」の成立には、必ず意思の合致が必要であるはずなのに、「承諾」の意思表示を不要とするのは、理論的に認め難いのです。
【4】東京高裁平成25年10月30日判決(裁判例(1))~自動的に受信契約が成立するという解釈
地方裁判所、簡易裁判所レベルでは様々な判決が下されてきましたが、この未契約者問題に対する初めての高裁判決が裁判例(1)です。この判決は、放送法の趣旨に則ると、受信契約の「申込」をNHKが行ってから遅くとも2週間で、正当な理由が無い限り、自動的に受信契約が成立すると判断しました。NHKの基本的な主張におおむね沿った形です。
【5】東京高裁平成25年12月18日判決(裁判例(2))~「承諾」判決の確定時点で受信契約成立という解釈
これに対し、上記裁判例(1)からわずか1ヶ月半後の東京高裁平成25年12月18日判決は、別のアプローチを取った地裁判決を維持しました。それは、判決による意思表示の擬制です。
被告(受信者)に対して、「NHK受信契約の申込に対して承諾せよ」という判決が確定した時点で、判決の効力として、その受信者は「承諾」の意思表示をしたものとみなす、と判断したのです。
この考え方では、「承諾」を命じる判決が確定した時点で、「申込」と「承諾」の意思表示が合致し、その時点で受信契約が成立するという解釈で、受信契約の成立は判決の確定時ということになります。
【6】2つの判決の違い
裁判例(1)も裁判例(2)もNHKを勝たせましたが、その理屈は異なっています。現在のところ、最高裁判所はこの問題について判断していないので、高裁レベルで判断が割れていることになります。
その結果、裁判例(1)では、契約の成立時期が、NHKが「契約してください」と言ってから相当期間経過後(約2週間)に成立するのに対して、裁判例(2)は、裁判の判決が確定した時に契約が成立することになります。
【7】で、結局、いつからの受信料を支払わなければいけないの?
では、前記2つの判決で、支払う受信料は変わってくるのでしょうか。契約の成立時期が異なる以上、受信料はその時点から払えば良いように思いますが、どちらの判決もそう言っていません。というのも「日本放送協会受信規約」がそのまま契約の内容になっているからです。同規約5条1項は以下のように定めています。
日本放送協会受信規約 第5条第1項
「放送受信契約者は、受信機の設置の月から第9条第2項の規定により解約となった月の前月(受信機を設置した月に解約となった放送受信契約者については、当該月とする。)まで、1の放送受信契約につき、その種別および支払区分に従い、次の表に掲げる額の放送受信料(消費税および地方消費税を含む。)を支払わなければならない」
ポイントは、受信料の支払開始時期が、「契約成立時」ではなく「受信機の設置の月」になっていることです。つまり、契約成立前の受信料でも、それ以前に「受信機を設置」していれば、その月から受信料を支払う義務が生じる、ということになります。
この規約があるからこそ2つの判決は、契約の成立の時期を問わず、さかのぼって受信料の支払義務が生じると判断しているのです。
【8】これまでの判決と今回のNHK敗訴判決の違い
前提というか前置きが長くなってしまいました。NHKの受信料を巡る前記高裁判決が出た以上、理屈はともかく、受信機(テレビ)を設置している限り消費者は勝てないのでは、という認識が強まる中、今回の敗訴判決が出されました。では、今回の判決はこれまでと何が違うのでしょうか?
【9】松戸簡裁平成27年4月15日NHK敗訴判決の位置づけ(裁判例(3))
今回の判決は、まず、NHK側の請求が異なりました。前述した2つの高裁判決は、「未契約者に対する受信料の支払請求訴訟」であったのに対して、今回の松戸のケースでは、「契約者に対する受信料の支払請求訴訟」でした。
この2つは同じようで微妙に異なります。
前者は、「未契約なので、契約して受信料を支払ってください」とNHKが主張するのに対して、後者は「◯月☓日に契約をしたのだから受信料を支払ってください」と主張しています。松戸のケースでは、「◯月☓日に契約をした」証拠として提出された「受信契約書」が虚偽のものだという可能性が指摘され、NHKの敗訴となったのです。
ここで、不思議に思われる方もいるかもしれません。
「仮に、契約書が虚偽で、受信契約をしていなかったとしても、これまでの裁判の理屈を使えば、受信料の請求を認められそうなのに、なんで裁判所はそれをしなかったの?」
もっともな疑問ですが、これには裁判の基本的ルールが関係します。それは裁判所は、「当事者が言ってもいないことは判断しない」、というルールです。
松戸のケースでは、NHKは「契約書を作って実際に契約をした」とだけ主張していました。裁判所が判断するのはその真偽だけですので、「もし実際には契約してなくても、違う理屈を使って契約をしたことにしましょう」というような判断は行われないのです。
分かっているようでいまいち分からないNHK受信料裁判の流れを見てきました。まあ、法的には、なかなか受信料の支払をズルして免れるのは難しいようですね。
<文/高崎俊・弁護士