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「自国民は食べない」小麦を輸入する日本の末路
東洋経済オンライン転載 鈴木 宣弘 2021/08/27
徹底した規制緩和で、食料関連の市場規模はこの30年で1.5倍に膨らむ一方、食料自給率は38%まで低下している。
世界的な人口増による食料需要の増大や気候変動による生産量の減少で、食料価格が高騰し、輸出制限が懸念されるなか、日本は「食の安全保障」を確立できるのか。新著『農業消滅』は、日本の農業が今どのような危機にあるのかを伝えています。
本稿は同書から一部を抜粋・編集しお届けします。
「自国民が食べないもの」が日本に送られている
アメリカの穀物農家は、日本に送る小麦には、発がん性に加え、腸内細菌を殺してしまうことで、さまざまな疾患を誘発する懸念が指摘されているグリホサートを、雑草ではなく麦に直接散布している。収穫時に雨に降られると小麦が発芽してしまうので、先に除草剤で枯らせて収穫するのだ。枯らして収穫し、輸送するときには、日本では収穫後の散布が禁止されている農薬イマザリルなどの防カビ剤を噴霧する。
「これはジャップが食べる分だからいいのだ」とアメリカの穀物農家が言っていた、との証言が、アメリカへ研修に行った日本の農家の複数の方から得られている。
グリホサートについては、日本の農家も使っているではないか、という批判もあろう。だが、日本の農家はそれを雑草にかける。
農家の皆さんが雑草にかけるときも慎重にする必要はあるが、いま、問題なのは、アメリカからの輸入穀物に残留したグリホサートを、日本人が世界で一番たくさん摂取しているという現実である。
しかも、アメリカで使用量が増えているので、日本人には小麦のグリホサートの摂取限界値を6倍に緩めるよう要請され、日本政府は2017年12月25日に、「クリスマス・プレゼント」と称して緩めてしまったのだ。残念ながら、日本人の命の基準値はアメリカの必要使用量から計算されているのであろうか。
農民連食品分析センターの検査によれば、日本で売られているほとんどの食パンからグリホサートが検出されているが、当然ながら、国産や十勝産と書いてある食パンからは検出されていない。
しょうゆからも検出
また、大豆製品では、Rubio ほかがフィラデルフィアで購入した醤油中のグリホサート分析をし、検査した醤油の36パーセントで定量下限より多いグリホサートが検出された。有機醤油からグリホサートは検出されなかった(渡部和男氏のメモ、2015)。
日本国内の醤油についての検査も不可欠と考えられる。日本人の毛髪検査からの輸入穀物由来とみられるグリホサート検出率も高い(28人中19人に検出、検出率68パーセント)。
世界的にはグリホサートへの消費者の懸念が高まり、規制が強化されるなかで、日本は逆に規制を緩和しているので、日本での儲けに期待が高まることになる。
2018年3月末に、消費者庁から「消費者の遺伝子組み換え表示の厳格化を求める声に対応した」として、GM(遺伝子組み換え)食品の表示厳格化の方向性が示された。
アメリカからは、日本に対してGM表示を認めないとの圧力が強まると懸念されていたなかで、私はGM表示の厳格化を検討するとの発表を聞いたときから、アメリカからの要請に逆行するような決定が本当に可能なのか疑念を抱いていた。
特にアメリカが問題視しているのは、「遺伝子組み換えでない」(non-GM)という任意表示についてである。すなわち、「日本のGM食品に対する義務表示は、対象品目が少なく、混入率も緩いから、まあよい。問題はnon-GM表示を認めていることだ」と日本のGM研究の専門家の一人から聞いていたからなのだ。
「GM食品は安全だと世界的にされているのに、そのような表示を認めるとGMが安全でないかのように消費者を誤認させるからやめるべきだ。続けるならばGMが安全でないという科学的証拠を示せ」という主張であった。
そもそも緩かった「遺伝子組み換え表示義務」
日本のGM食品に関する表示義務は、①混入率については、おもな原材料(重量で上位3位、重量比5パーセント以上の成分)についての5パーセント以上の混入に対して表示義務(注1)を課し、②対象品目は、加工度の低い、生に近いもの(注2)に限られ、加工度の高い(=組み換えDNAが残存しない)油・醤油をはじめとする多くの加工食品(注3)、また遺伝子組み換え飼料による畜産物は除外とされている。
(注1):GM原材料が分別管理されていないとみなし、「遺伝子組み換え不分別」といった表示が義務となる。
(注2):トウモロコシ、大豆、じゃがいも、アルファルファ、パパイヤ、コーンスナック菓子、ポップコーン、コーンスターチ、味噌、豆腐、豆乳、納豆、ポテトスナック菓子など。
(注3):サラダ油、植物油、マーガリン、ショートニング、マヨネーズ、醤油、甘味料類(コーンシロップ、液糖、異性化糖、果糖、ブドウ糖、水飴、みりん風調味料など)、コーンフレーク、醸造酢、醸造用アルコール、デキストリン(粘着剤などに使われる多糖類)など。
これは、0.9パーセント以上の混入があるすべての食品に、GM表示を義務付けているEUに比べて、混入率、対象品目ともに極めて緩い。
これに対する厳格化として、決定された内容を見て驚いたのは、①と②はまったくそのままなのである。
厳格化されたのは、「遺伝子組み換えでない」(non-GM)という任意表示についてだけで、現在は5パーセント未満の「意図せざる混入」であれば、「遺伝子組み換えでない」と表示できたのを、「不検出」(実質的に0パーセント)の場合のみにしか表示できないと、そこだけ厳格化したのである(違反すると社名も公表される)。
この表示義務の厳格化が、2023年4月から施行されれば、表示義務の非対象食品が非常に多いなかで、可能な限りnon-GMの原材料を追求し、それを「遺伝子組み換えでない」と表示して、消費者にnon-GM食品を提供しようとしてきた、GMとnon-GMの分別管理の努力へのインセンティブが削がれてしまう。そして、小売店の店頭から、「遺伝子組み換えでない」という表示の食品は、一掃される可能性が出てくるだろう。
例えば、豆腐の原材料欄には、「大豆(遺伝子組み換えでない)」といった表示が多いが、国産大豆を使っていれば、GMでないから、今後も「遺伝子組み換えでない」と表示できそうに思うが、流通業者の多くは輸入大豆も扱っているので、微量混入の可能性は拭えない。
実際、農民連食品分析センターの分析では、「遺伝子組み換えでない」大豆製品26製品のうち11製品は「不検出」だったが、15製品に0.17パーセントから0.01パーセントの混入があり、今後は、これらは「遺伝子組み換えでない」と表示できなくなる。
「GM原材料の混入を防ぐために、分別管理された大豆を使用していますが、GMのものが含まれる可能性があります」といった任意表示は可能としているが、これではわかりづらくて、消費者に効果的な表示は難しい。そこで、多くの業者が違反の懸念から、表示をやめてしまう可能性もある。すでにnon-GM表示をした豆腐などからの撤退が始まっている。
割を食うのは消費者
GM表示義務食品の対象を広げないで、かつ、GM表示義務の混入率は緩いままで、このようなnon-GM表示だけ極端に厳格化したら、non-GMに努力している食品がわからなくなり、GM食品ばかりのなかから、いったい、消費者は何を選べばよいことになるのだろうか。消費者の商品選択の幅は大きく狭まることになり、わからないから、GM食品でも何でも買わざるを得ない状況に追いやられてしまうだろう。
これでは「GM非表示法」である。厳格化といいながら、アメリカの要求をピッタリと受け入れただけになってしまっている。
総理の現状
古賀茂明「不適格だった菅首相の痛々しさ」
古賀さんが現在の菅総理の現状を的確に指摘しているので、記録として貼付けておく。
テレビに映る菅義偉総理の痛々しい姿。
何を答えても、野党から思い切りダメ出しを食らい、しおらしく謝罪したりもする。時折、感情が高ぶり、むきになって反論を試みるが、それも力がなく、かえって弱々しさを際立たせる。
安倍晋三政権の官房長官時代、常に相手を見下し、「ご指摘は当たらない」「全く問題ない」などと切って捨てる答弁を繰り返していた頃との落差はあまりに大きい。
昨年の臨時国会でも、その答弁ぶりには与党内から、「大丈夫か」という懸念の声が聞かれたが、何より私が驚いたのは、年明けのテレビ朝日「報道ステーション」のインタビューだ。言葉につまり、自分の政策の柱さえ出てこない。富川氏が難問を連発した訳ではない。「報道ステーション」は、私が見るところ、今や政権忖度に徹する番組に成り下がった。番組スタッフさえ「忖度ステーション」と呼ぶ番組だ。現に、このインタビュー放送後には、菅氏に肩入れした富川氏の進行ぶりがネット上で大炎上した。
しかし、私が驚いたのは全く別のことだ。それは、富川氏のよいしょ進行にもかかわらず、菅総理の受け答えがあまりにピント外れで、覇気がなく、「この人大丈夫か?」という印象が膨らむばかりだったこと。「録画」映像なのに、編集で繕うこともできなかったのか。アウェー状態の国会とは違う。完全なホームで、しかもインチキ審判の下での大惨敗。全く救いようがない。
そして、通常国会でも、菅総理の答弁は、見る者を不快にさせ、怒りを呼び、さらには、不安を掻き立てる。
緊急事態で最も重要な能力。それは、国民に訴えかけ、共感を得て一致協力する体制を作る能力だ。だが、この人には、それが決定的に欠けている。つまり、今日の日本に最もふさわしくない人が首相になっているのだ。
しかし、翻って考えると、誰がこんな人を総理にしたのか。そう思って昨年9月のことを思い返す。あれよあれよという間に菅氏が自民党総裁に選ばれ、総理大臣になった。その間、マスコミが垂れ流した「令和おじさん」「パンケーキ大好き」「雪国から出た苦労人」「安倍長期政権を支えた実力派官房長官」といったイメージの大キャンペーンで、「菅総理」誕生の流れが決まった。支持率7割のニュースもあり、国民も立派な総理が誕生したと騙された。このニュースを流したのは大手メディアの政治部記者、なかんずく官邸記者クラブの無能な記者たちだ。7年8カ月の安倍政権時代、菅官房長官の意向を忖度した記事を書き続けたのも彼ら。おかげで菅氏が「すごい人」だと思った人も多いだろう。
つい先日、自民党議員が菅総理を訪れ、SNSの使い方を指南した。どうでもいい話だが、某大手紙の官邸記者クラブはツイッターでわざわざ「速報」した。直ちに「官邸クラブってアホなの?」とネット上で大炎上していたが、これが、日本の政治を報じる官邸記者クラブの実態だ。
日本は民主主義の国だ。そう信じたい。しかし、メディアの堕落と機能不全で正しい情報を得られない国民に正しい選択はできない。日本の民主主義を危機から救うには、少なくとも、官邸や与党の記者クラブを即刻廃止し、政治部を解体することが必須なのではないか。
※週刊朝日 2021年2月12日号
繊維筋痛症7
2018年は、比較的体調が良かったが、昨年前半は仕事が忙しく、食事(特に昼食)は、コンビニのおにぎりで済ましていたのが原因か? 繊維筋痛症が悪化し、以前に戻ってしまった。まいったなあ。
公表されない内部被爆
不動産賃貸物件入居者の保険料が上がった。保険会社に聞くと、30代、40代の独身者の突然死が非常に多くなっているとの事。確固たるエビデンスは無いが、放射能の影響がじわじわと出てきているのではと考えている。
こんなんで良いのか!
仕事部屋のエアコンの設定温度が31度でも、涼しい風が出てきて、外はそれ以上に暑く、異常な状況。西日本の被災した方々は、本当に気の毒だ。7月に入って種子法、水道法改正等の重要案件がオウム死刑囚執行などで、完全に隠されてしまい、安倍政権やりたい放題に怒りの矛先をどこへ向ければと思っていたところ、古賀さんが綺麗にまとめてくれている。
AERAdot
古賀茂明「西日本豪雨でも酒宴 火事場泥棒の安倍政権が民主主義を破壊」
気象庁が臨時の記者会見を行い、記録的な大雨となるおそれがあるとして厳重な警戒を呼びかけたのが7月5日の午後2時。最悪の場合には、かなりの災害になることは、政府関係者には予想できた。テレビの報道番組や天気予報でも、その日の夕方から、繰り返し、視聴者に注意喚起をしていた。
そんな状況下の5日夜、安倍総理を囲んで自民党議員が大宴会を開いていたことを自民党議員自らがツイッターなどで大々的に拡散するという不祥事が起きた。詳細は省略するが、例えば、片山さつき参議院議員は、「今日は27回目の #赤坂自民亭 @議員宿舎会議室、若手議員との交流の場ですが、#安倍総理 初のご参加で大変な盛り上がり!内閣からは#上川法務大臣 #小野寺防衛大臣 #吉野復興大臣 党側は #岸田政調会長 #竹下総務会長 #塩谷選対委員長、我々中間管理職は、若手と総理とのお写真撮ったり忙しく楽しい!」とツイートして盛り上がっていた。
片山氏は政治的には、ほとんど存在感のないただの議員だが、もっと罪深かったのは、官邸の要職に就いている西村康稔官房副長官のツイートだ。こちらも、
「今夜は恒例の自民亭。衆議院宿舎の会議室で、月一回食べ物やお酒を持ち寄り、党幹部と若手議員のざっくばらんに話す懇親会。選挙区の悩みを相談したり、地元の名産PR。今日は、安倍総理、岸田政調会長、竹下総務会長が勢揃い。和気あいあいの中、若手議員も気さくな写真を取り放題!正に自由民主党」と無邪気にはしゃいでいた。
官房副長官は、官邸で、総理や官房長官を補佐する重要なポストだ。本来であれば、安倍総理に対して、「今日は大きな災害が発生するかもしれないので、お酒の席は避けていただいた方が良いかと思います」と進言するべき立場にあったが、今の安倍政権では「YESマン」と「よいしょマン」だけが重用される。自ら宴会の模様を拡散して、大ひんしゅくを買い、結局謝罪に追い込まれた。
「先憂後楽」という言葉がある。新明解四字熟語辞典(三省堂)によれば、「常に民に先立って国のことを心配し、民が楽しんだ後に自分が楽しむこと。北宋の忠臣范仲淹(はんちゅうえん)が為政者の心得を述べた言葉」とある。今回、安倍総理らは、まず、自分たちが楽しむことばかり考え、国民が大災害で苦しむ姿を見て、慌ててそれを憂うふりをした。「先楽後憂」の政治だ。明らかに国の指導者として失格だということを示している。
■オウム死刑執行をショーにした安倍政権
西日本で大水害が広がる7月6日の朝、オウム事件の死刑囚のうち7名の刑が執行された。日米を除く先進国や多くの途上国も含めて、今や、死刑廃止が大きな流れとなる中で、世界中から批判され、また大きな関心を集めたが、7人の大量処刑ということの他に、二つの点に驚いた。
一つは、事前に情報が漏れたと思われること(後述)。もう一つは、その前夜、前述の自民党の大宴会に安倍総理と上川陽子法務相が出席して酒を飲んでいたことだ。
特に、後者については、私は、ほとんど信じられない思いになった。
警察官や検察官が、取り調べ中の被疑者が自殺した場合、大変なショックを受けるという。貸付先の中小企業の社長などが借金苦で自殺した時の銀行マンも、自責の念に囚われてノイローゼになる人もいると聞いたこともある。自分が決定したことでなくても、大変な精神的ショックを受けるのだ。
総理あるいは、法務大臣として、オウムの死刑囚に対して、今やらなければならないというわけではないのに、自ら、7人もの生きている人間を殺せという命令を下す。その執行前夜に、どんな心境になるのか。その精神的重圧はどんなものか。
死刑のことは知らない議員たちと、「楽しいね」と酒を酌み交わすなどという気持ちには、絶対にならないはずだ。
普通の人間なら……だが。
やはり、安倍総理もその取り巻きも、どこか精神を病んでいるとしか思えない。
7名のオウム元死刑囚たちの死刑執行の異常さは、歴史に残るものだった。これまでは、静かに死刑を執行し、その後で公表するというのが通例だったが、今回は全く違った。6日午前8時40分過ぎ、TVキー局がほぼ同時のタイミングで、麻原彰晃(松本智津夫)元死刑囚の死刑執行手続きが済んだという報道を始め、その後も他の6人の執行手続き、7人の死刑執行の報道がほとんどリアルタイムで流れた。まるで、「死刑執行ショー」の場外実況中継だ。
安倍総理は、右翼の支持層に対して、総裁選前に、毅然とした強いリーダーという印象をあらためてアピールしたいという意図でこれを行ったという解説がなされている。NHKは、死刑執行前の7時ごろ、執行に立ち会う検察関係者が東京拘置所に入るのを撮影し、死刑執行後にそれを放送したということだ。政府が、確実に大きな報道にしようとしてリークしていたことがわかる。
ただ、私には、どうしても理解できないことがあった。死刑執行がなぜこの日なのかということだ。単純に考えると、カジノ法案、参議院の定数6増法案など、国民に評判の悪い法案を通していくために、報道ジャックをして、国民の関心を国会からそらそうと考えたということかもしれない。しかし、そうであれば、普通は、法案が成立する最終段階で、例えば、強行採決に合わせて死刑執行を行えばよいはずだ。6日にやってしまうと、数日はこの話で盛り上がっても、その後国会で法案審議の山場を迎えた時には、新たな目くらまし弾が必要になる。
■加計学園「総理案件」再発封じか?
また、死刑執行が、元々予定されていた安倍総理の欧州訪問(後に中止)直前だったということも腑に落ちない。EUとのEPA(経済連携協定)の署名式が予定され、記者会見では、死刑反対が常識となっている欧州諸国の記者から強い批判が出ることを政府は十分認識していたはずだ。総理が帰国してから、国会での法案強行採決に合わせて執行する方がずっと安全で効果的だったのではないか。
ここから先は、全くの仮説だが、安倍総理には、実は、もっと他に隠したいことがあったのではないだろうか。それは、文科省の佐野太前科学技術・学術政策局長の受託収賄事件の関係で出てきた事実だ。
佐野前局長の逮捕は、7月4日だった。この時、マスコミは一斉にこの事件に飛びついた。ちょうど、参議院でカジノ法案の審議が始まる直前のタイミングだったので、また「えさ」を撒いたなと思った。しかし、翌5日に、野党が文科省のヒアリングを行った時、ある事実が明らかになった。
それは、文科省前局長が東京医科大学に便宜供与した「私立大学研究ブランディング事業」の助成対象に、加計学園系列の千葉科学大学と岡山理科大学が選定され、しかも、募集要項に書いてある2千万~3千万円という金額よりもはるかに多い金額の補助金をもらっていたということだ。選定されたのはこの事業が始まった2016年度で東京医大は落選した年だ。198校中40校、約5倍という難関をパスしたのだ。実は、この事実は、17年12月に東京新聞が報じていたのだが、その時は、事業選定に疑いをかける根拠がなかったので、他紙は追随せず、ほとんど知られずに葬り去られてしまった。
しかし、今回は違う。東京医大の選定にあたって不正が行われていたということは、他の大学でも不正があり得るということを示すからだ。1法人から2大学、金額も平均をかなり上回るという事実と、安倍総理が補助事業選定の時期に加計孝太郎氏と頻繁に会食やゴルフをしていたということを重ねれば、誰でも特別に優遇されたのではと疑うだろう。文科省が選定の審査会の議事録がないとしているのもいかにも怪しいという心証を与える。
私は、これを知った瞬間、加計学園の獣医学部と同じことが起きる可能性があると思った。
文科省内では、選定過程でいろいろな資料が作られているはずだ。その開示を求めても、「存在しない」「廃棄した」「大学の研究の秘密に関わるから開示不可」という理由で非公表とされるだろう。しかし、実際には必ずそのような資料は存在し、複数の官僚がそれを持っている。マスコミが本気で取材すれば、これらの資料がリークされて、また、「怪文書」騒ぎが起こり、最後は、本物だという展開になる可能性は十分にある。「総理案件」という言葉が出るかもしれない。そうなったら、安倍政権は、本当の危機を迎え、秋の総裁選で、石破茂氏が一気に浮上する。そんな展開さえあり得る。
安倍総理から見れば、この話は、完全に消さなければならない不都合な真実だ。国会が終わるまで、何とか、マスコミや野党の追及を避けられれば、逃げ切りは可能。そう考えて、本件の出だしのところで、完全に報道をシャットアウトしたいと考えた。そこで、かねて大きな危機が来た時に備えて、切り札として準備しておいたオウムの死刑執行を急いで実行に移したということはないだろうか。
結局、東京新聞と毎日新聞が、国民民主党の山井和則議員の発言を引用する形で短く触れたのを除けば、大手全国紙やテレビは、この件を報じなかった。
安倍総理の自民党総裁3選が堅いというコンセンサスでまとまった大手メディアは、官邸の意向を忖度しているのかもしれない。マスコミが取材しなければ、文科省から真相に迫る情報が出て来る可能性は低い。結局、安倍総理の目論見通りに行くのだろうか。
■参議院定数6増法案、参議院で可決で民主主義終了
西日本の水害の被害が拡大する中、自民党の火事場泥棒的な動きが際立っている。
まず、カジノ法案が7月6日に参議院で審議入りとなった。この法案の主管大臣である、石井啓一国交相は、災害対策で最も重要な役割を担う大臣だ。その大臣を国会に張り付けるとは、どういうつもりなのか。カジノ法案には国民の過半が反対している。被災者に限らず、国民が望んでいるのは、行方不明者の捜索と被災者支援に政府が全力を注ぐことだ。石井国交相があくびを押し殺すのに必死という姿が映し出されるのを見れば、やはり、今はカジノ法案を審議している時ではないということは明らかだ。こんな火事場泥棒的なことは今すぐやめてもらいたい。
火事場泥棒といえば、参議院の定数6増法案も11日に参議院で可決され、衆議院に送付されてしまった。これで、今国会での成立の可能性が極めて高くなった。この法案の内容の解説は、省略するが、一言で言えば、参議院で合区された高知・徳島、鳥取・島根の選挙区で、立候補できなくなる自民党議員の当選を確実にするためだけの法案である。
もちろん、世論調査では、大部分の国民がこの法案には反対だ。「自民の、自民による、自民のための」法案をこの大災害のどさくさに紛れて通してしまうとは。自民党議員には良心というものがないのだろうか。
国民の権利として最も重要な参政権の行使について、政権与党が恣意的に自分たちの都合の良い仕組みに変えられる。民主主義が機能する最低限の条件を破壊する行為が堂々と進められている。ついに民主主義の終わりが始まったと考えた方がよさそうだ。
■火事場泥棒の「国土強靱化」
7月11日付の日経新聞電子版に「国土強靱化、予算の焦点に 老朽インフラ更新急務 」という記事が大きく掲載された。フォームの終わり
「西日本を襲った記録的豪雨など自然災害の頻発を受け、インフラの災害対策を進める国土強靱化が政府の予算編成の焦点に浮上してきた」という内容だ。
10日の自民党役員連絡会終了後の二階俊博幹事長の記者会見では、「防災はいくらしてもしすぎることはない。どれだけしてもまだ足りない」という発言が飛び出した。
国土強靱化は二階幹事長が主導する第2次安倍政権のバラマキ装置の代表。18年度当初予算では3.7兆円だが、この大幅増額を狙う動きである。
しかし、今回の災害で死者・行方不明者が200人を上回ったのは、避難が遅れたことが大きな原因だった。宴会開始前、明るいうちに避難指示を出しておけばかなりの人たちが助かったはずだ。そうした政府側の落ち度について反省することなく、いたずらに予算増額をするだけでは本当の防災にはならない。
これから西日本では膨大な復旧工事が必要となるが、今、建設土木業界は、人手不足と資機材の高騰などに苦しんでいる。こんな時こそ、予算の単純増額ではなく、むしろ、緊急性の低い予算を凍結して、その分を被災地復興に充てるべきだ。そうすれば、人が足りない、ダンプが足りない、コンクリートが足りないという事態の緩和につながり、真の復旧支援に役立つだろう。
自民党が「国土強靱化で予算大幅増」を叫ぶ裏には、19年に統一地方選と参院選を控え、予算のバラマキで地方の票を集めたいという邪念がある。「防災」「復旧」を錦の御旗にして、公共事業費バラマキへの批判を回避する。人々の災いに乗じて、自らの利権拡大を図る。こんな自民党の動きは全く許せない。
国土強靭化で予算を増やすなら、何を減らすのか。プライオリティ付けをするのが、政府の重要な仕事だ。国防予算もこれからどんどん増やすのが安倍政権の方針だが、全ては赤字垂れ流しで行う。そんなことなら、高校生にもできる。
今や、国会は、火事場泥棒活躍の舞台と化した。こんなことなら、さっさと国会を閉じて、秋の臨時国会まで、国会議員は全員、被災者支援のためにボランティア活動をするべきだ。国民の苦しみを知れば、少しはまともな政策論議をする気になるのではないだろうか。
老朽化マンションの悲鳴
文春オンライン
高齢者の単身世帯が激増している。マンションにおける高齢者の単身世帯数については正確なデータが存在しないが、2013年度に実施された国土交通省の「マンション総合調査」によれば、東京都内のマンション世帯主のうち、70歳以上が世帯主である住戸が2割、50歳以上が7割を占める。こうした現状からは、今後多くのマンション住戸が相続の対象となってくることが容易に想像される。
かつては親が子に残す財産で最も価値の高いもののひとつが自宅だった。不動産は財産としての価値が高い。つまり、相続人が「住む」こともできれば、人に「貸す」こともできる。最後には「売る」ことで現金にも換えられるということで、相続人の間ではこの親の残した自宅の相続をめぐって醜いトラブル=「争続」問題が生じていた。
東京都内だけで60万戸近くの賃貸住宅が空き家に
ところが最近はやや状況が異なるようだ。都心居住が主流となる中、親の自宅を相続しても、自身で「住む」つもりはない。賃貸に出しても、築年が経過したマンションでは住宅設備は古く、部屋の内装も時代遅れでなかなか借手がつかない。かなりのお金をかけてリニューアルしても立地に劣るマンションになると満足な賃料で貸せるケースは少なくなっている。賃貸住宅の空き家は東京都内だけでもなんと59万8000戸も存在することがこの状況を物語っている。
親の残した自宅の不動産価値がそれほどでもないことに気付き始めた相続人たちはむしろ現金や株式を優先し、不動産を敬遠して相続人同士で押し付けあうというような場面も増えているという。
こうした状況で相続したマンション住戸。管理上でもやっかいな問題を引き起こしている。相続人がマンション住戸を相続したことを管理組合に連絡しないケースが増えているのだ。
親のマンション住戸を相続はしたものの、部屋内の片付けだけでも一苦労。住戸は傷みが激しく、賃貸するとしても相当額のリニューアル費用がかかる。ただでさえ欲しくもなかった住戸を無理やり相続させられた相続人は、その事実を告げずに放置、結果として管理費・修繕積立金が滞納となるのだ。
マンションを継ぐ気がさらさらない相続人
通常であれば管理組合は、相続人が確認できれば、当然にして相続人に対して管理費・修繕積立金の請求を行うことになる。ところが相続人としての届け出が行われず、どこに請求してよいのかわからなくなるケースが発生しているのだ。
相続人を見つけ出して、滞納分を請求できても、相続人が外国住まいであったり、相続人が複数存在すると各相続人間の共有財産ということでコミュニケーションが取れずになかなか思うように徴収できないケースも増えている。
首都圏郊外のあるマンション管理会社の社員は、最近の事情を次のように話す。
「最近は相続人の方をつきとめても、本人にマンションを継ごうという意識がさらさらありません。なかには『困っているなら差し押さえでもして売ってくださいよ』と言われる始末です」
700万円かけて売却に出しても売れない!
この相続人が言うように最終的にはマンション住戸を差し押さえたうえで、競売等にかけて滞納分を回収していくというのが法律上の手続きとなるが、時代環境は変化している。以前であれば、流通市場に売りに出せば確実に売却できたマンションも、立地や築年数、設備の状況などによっては全く買手がつかないマンションも出始めている。競売によって確実に滞納金が回収できるという保証はどこにもない。
管理費の滞納が300万円、住戸内の後片付け費用で100万円、リニューアル費用で300万円、管理組合で計700万円かけて売却に出したものの、売れない。最終的に売却できた金額は400万円だったなどという事例も珍しい事例ではなくなっている。差し押さえるための手続き、弁護士費用などを支払うにも組合員から集めた管理費しか元手がない中、管理組合もおいそれと手が出しにくいというのが現状だ。
相続人のいない「おひとり様」マンションの増加
さらに問題がやっかいになってくるのが、相続人がいないマンション住戸の増加だ。「おひとり様」があたりまえになってきた日本社会。少子高齢化による人口減少は核家族どころか結婚をしない、兄弟、身寄りのない単身者の増加を招いている。こうした区分所有者に相続が発生すると、相続人がいないということになる。
相続人が存在しない、または相続人が全員相続を放棄した場合、マンション管理組合は家庭裁判所等が選定する相続財産管理人と対峙することとなる。つまり管理費・修繕積立金等の請求を相続財産管理人に行うこととなるのだ。通常相続財産管理人を選定する場合は東京地裁などの場合、100万円ほどの予納金を納付しなければならない。相続財産からあらかじめ差し引ければよいのだが、該当金額を引当できない場合はやはり管理組合の負担となる。
こうした住戸は最終的には売却することによって現金化することとなるが、現実は予納金すら回収できないケースも見受けられるのだ。
こうした事態に対して、市場性がないのであれば無理に売却せずに国庫に入れて国から管理費・修繕積立金を徴収すればよいという人もいるが、国が国庫としてとることは事実上ない。仮に国庫に帰属させたとしても法律上、国は「特定承継人」ではないので管理費・修繕積立金等を支払う義務はないということになる。
マンションの永住化? それともスラム化?
管理費・修繕積立金の滞納が多いマンションほど老朽化が激しく、市場における流通性に欠ける物件が多くなる。そうした住戸ほど誰も相続したがらない。相続を放棄する、相続をしても住戸を放置し、管理費・修繕積立金の支払いを免れ続ける。売却しても債務全額の回収には程遠く、そもそも売却すら叶わない、こんな物件が今後急速に増加してくる可能性が高くなっているのだ。
マンション永住化などというが、世代を跨いで価値が持続できない多くのマンションが今後スラム化への道を歩む可能性が高いのだ。そんなマンションに資産価値を求める現代人は、マンションというあやふやな共同体の持続可能性をよく見極めるべきなのだ。
座りすぎは、
- 座っている時間が長いほど、記憶に関する脳の領域が薄くなっている傾向があることが最新の研究で明らかになった。
- 研究者によると、脳のこの領域が薄くなると、認知能力の低下、アルツハイマーなどの認知症につながる可能性がある。
- 研究では、座っていることが脳が薄くなっていることの原因か否かは分からなかった。だが現時点では、座わらないようにすることには十分な理由があるようだ。
座りすぎは心臓や腰に悪いだけではなく、脳にも悪影響を与えるようだ。
プロスワン(PLOS ONE)に発表された最新の研究によると、長時間座っている人は、記憶に関する脳の領域が薄くなっている。
研究者によると、脳のこの領域が薄くなると、認知能力の低下、アルツハイマーなどの認知症につながる可能性がある。
また残念なことに、激しい運動をしてもこの影響を相殺するほどの効果はないと研究者は記した。
UCLAの科学者らは、45〜75歳の間の健康な35人を対象に調査を実施。被験者に平日の運動レベルと座っている時間を聞いた。さらに脳の健康状態を測るためにMRI検査も実施、記憶形成に重要な役割を果たす脳の領域、内側側頭葉(MTL)を詳細に調べた。
その結果、これまでの見解に反して、運動量は内側側頭葉の厚さに大きな影響を及ぼしていないようだった。しかし、座っていることは影響していた。
被験者は平均して1日3〜7時間座っていた。そして、座っている時間が長くなればなるほど、内側側頭葉とその関連領域はより薄くなっている傾向があった。脳のこの領域が薄くなると、認知能力が低下する兆候を示す可能性があると研究者は指摘した。
つまり、座らないようにすることは、脳の健康を促進し、アルツハイマーのリスクを軽減する手段になるかもしれない。
研究にはいくつか留意点もある。今回の研究は特に大規模なものではない。また被験者をある時点でのみ評価しただけであり、座っていることが脳が薄くなっていることの原因か否かは分からなかった(単に相関関係があった)。
だが、相関関係があるということは、かなりの因果関係があると言えそうだ。
研究者らは追跡研究を行い、座ることが脳が薄くなることの原因なのか、他の統計的、あるいは行動的な要因が影響していないかを調べる予定。また、立ち上がったり、歩き回ったり、座っていることを中断する行為が、内側側頭葉の厚さに違いをもたらすかも調査する。
とはいえ、研究者は、座らないようにすることは認知能力にメリットがあるようだと示唆している。ライフスタイルをよりアクティブにする方法があるなら、試してみよう。
Händel: Dixit Dominus
いいぞ! 金子さん!