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座りすぎは、

  • 座っている時間が長いほど、記憶に関する脳の領域が薄くなっている傾向があることが最新の研究で明らかになった。
  • 研究者によると、脳のこの領域が薄くなると、認知能力の低下、アルツハイマーなどの認知症につながる可能性がある。
  • 研究では、座っていることが脳が薄くなっていることの原因か否かは分からなかった。だが現時点では、座わらないようにすることには十分な理由があるようだ。

座りすぎは心臓や腰に悪いだけではなく、脳にも悪影響を与えるようだ。

プロスワン(PLOS ONE)に発表された最新の研究によると、長時間座っている人は、記憶に関する脳の領域が薄くなっている。

研究者によると、脳のこの領域が薄くなると、認知能力の低下、アルツハイマーなどの認知症につながる可能性がある。

また残念なことに、激しい運動をしてもこの影響を相殺するほどの効果はないと研究者は記した。

UCLAの科学者らは、45〜75歳の間の健康な35人を対象に調査を実施。被験者に平日の運動レベルと座っている時間を聞いた。さらに脳の健康状態を測るためにMRI検査も実施、記憶形成に重要な役割を果たす脳の領域、内側側頭葉(MTL)を詳細に調べた。

その結果、これまでの見解に反して、運動量は内側側頭葉の厚さに大きな影響を及ぼしていないようだった。しかし、座っていることは影響していた。

被験者は平均して1日3〜7時間座っていた。そして、座っている時間が長くなればなるほど、内側側頭葉とその関連領域はより薄くなっている傾向があった。脳のこの領域が薄くなると、認知能力が低下する兆候を示す可能性があると研究者は指摘した。

つまり、座らないようにすることは、脳の健康を促進し、アルツハイマーのリスクを軽減する手段になるかもしれない。

研究にはいくつか留意点もある。今回の研究は特に大規模なものではない。また被験者をある時点でのみ評価しただけであり、座っていることが脳が薄くなっていることの原因か否かは分からなかった(単に相関関係があった)。

だが、相関関係があるということは、かなりの因果関係があると言えそうだ。

研究者らは追跡研究を行い、座ることが脳が薄くなることの原因なのか、他の統計的、あるいは行動的な要因が影響していないかを調べる予定。また、立ち上がったり、歩き回ったり、座っていることを中断する行為が、内側側頭葉の厚さに違いをもたらすかも調査する。

とはいえ、研究者は、座らないようにすることは認知能力にメリットがあるようだと示唆している。ライフスタイルをよりアクティブにする方法があるなら、試してみよう。

白米は体に悪い?

東洋経済オンライン転載

「白いごはんが好き」と言う日本人は多い。厚生労働省と農林水産省が共同で作成した「食事バランスガイド」でも、ごはんをお茶碗で1日3~5杯食べることが推奨されている。

ところが、膨大な研究論文から科学的根拠に基づいて分析してみると、白米は1日2~3杯でもすでに糖尿病のリスクが上がり始める可能性があるという。

白米のみならず、さまざまな食材をエビデンスベースで5グループに分類し、「体に良い食品」と「体に悪い食品」を明らかにした『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』を上梓したUCLA助教授の津川友介氏に、白米を食べる量を減らしたほうがいい理由を解説してもらう。

健康に良い炭水化物・悪い炭水化物

巷では「糖質制限ダイエット」や「低炭水化物ダイエット」が流行っている。エネルギーとなる成分は大きく分けて、たんぱく質、脂質、炭水化物の3つに分けられるのだが、これらのダイエット法に共通しているのは、「炭水化物」の摂取量を減らして、代わりにたんぱく質や脂質の摂取量をやや多めにするということである。

しかし、この炭水化物なら十把一からげに減らすべきという考えは、実はミスリーディングである。炭水化物には、「健康に良い炭水化物」と「健康に悪い炭水化物」があるからである。

私たちにとって最も身近な炭水化物は、白米や小麦粉であり、これらは精製された炭水化物である。このように精製して柔らかくて食べやすい形にすることを(白っぽくなるため)「精白」すると表現し、米であれば「精米」すると呼ぶ。

そして、この精白されている「白い炭水化物」は、血糖値を上げ、脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化による病気が起こるリスクを高める可能性があることが、数多くの研究から報告されている。

その一方で、玄米のように、精製されていない「茶色い炭水化物」の多くは食物繊維や栄養成分を豊富に含み、複数の研究で肥満や動脈硬化のリスクをむしろ下げると報告されている。つまり、すべての炭水化物が悪者なのではなく、どんな炭水化物を食べるかで健康に関しては逆の効果があるのだ。

なお、ここでは精製された炭水化物のことを「白い炭水化物」、精製されてない炭水化物のことを「茶色い炭水化物」と呼ぶ。そのほうがイメージしやすいと思われるからである。精製されているかどうかが重要なのであって、必ずしも色が重要なのではないことに注意してほしい。

数々の研究において、精製されていない「茶色い炭水化物」は健康に良い影響を与えると報告されている。アメリカ、英国、北欧の国々で行われた研究を統合した78万6000人のデータを用いて、炭水化物の摂取量と死亡率の関係を評価したメタアナリシス(複数の研究結果をとりまとめることで一つひとつの研究では認められない関係性を明らかにする研究手法)によると、1日70gの茶色い炭水化物を摂取したグループは、茶色い炭水化物をほとんど食べないグループと比べて死亡率が22%低かった。

炭水化物と心筋梗塞や脳梗塞の関係を見た(7つの研究を統合した)別のメタアナリシスによると、茶色い炭水化物の摂取量が多いグループ(1日2.5単位以上摂取)は、摂取量が少ないグループ(週に2単位未満)と比べて心筋梗塞や脳卒中といった動脈硬化によって起こる病気になるリスクが21%低かった。

茶色い炭水化物の摂取により糖尿病のリスクが下がることも複数の研究結果によって明らかとなっている。玄米を多く食べる人たち(週に200g以上摂取)は、玄米をほとんど食べない人たち(摂取量が月に100g未満)と比べて糖尿病になるリスクが11%低かった。この研究によると、1日50gの白米を玄米に置き換えることで糖尿病のリスクを36%下げることができると推定された。

全粒粉や蕎麦粉の含有量も重要

茶色い炭水化物の摂取はダイエットにも有効であると考えられている。アメリカで行われた研究によると、茶色い炭水化物の摂取量が1日あたり40g増えるごとに、8年間での体重増加が1.1㎏減ることが明らかになった。複数の研究において、茶色い炭水化物の摂取量が多い人ほどBMIが小さく、腹囲が細いことも示されている。

その他にも、茶色い炭水化物には、便秘を予防する働きや、憩室炎という大腸に炎症を起こす病気を予防する効果があるとも言われている。

ここで1つ注意事項がある。スーパーやコンビニで手にする商品の中には、「全粒粉」と書いてあっても実は全粒粉が少ししか含まれておらず、ほとんどが精製された小麦粉という商品がある。食品のラベルに関して、原材料は、使用した重量の割合の高い順に表示されている。健康のことを考えたらできるだけ全粒粉の割合の高いものを選ぶべきだろう。

蕎麦を食べるにしても、巷には小麦粉の含有量が多くて蕎麦粉が少しだけしか含まれないものもあるので、注意が必要である。少ししか蕎麦粉が含まれておらず大部分は小麦粉でできている、いわば「蕎麦粉入りのうどん」を食べて健康になった気になってしまうのは危険である。十割蕎麦や二八蕎麦のように、できるだけ蕎麦粉の割合の高い蕎麦を選んで食べるのが好ましい。

私が食事と健康の話をすると、最もよく質問されることの1つが「白米は食べすぎなければ大丈夫ですよね?」といったものである。日本人は何事も「食べすぎなければ大丈夫」というあいまいな落としどころを好む傾向があるが、残念ながら、日本人が大好きな白米は「少量でも体に悪い」と言ってもいいだろう。エビデンスによると白米の摂取量が少なければ少ないほど糖尿病のリスクが低いことが報告されているからだ。

白米は「食べすぎなければ大丈夫」という問題ではない

2012年に世界的にも権威のある英国の医学雑誌に、白米と糖尿病の関係に関する4つのコホート研究(白米の摂取量を調査し、その人たちを何年間も追跡し、その後病気になるかを解析する研究方法のこと)の結果をまとめたメタアナリシスの結果が発表された。その結果、白米の摂取量が1杯(158g)増えるごとに糖尿病になるリスクが11%増えるとされた。

こういう話をするとしばしば「日本人では違うはずだ」という話になる。それでは、日本人のエビデンスも見てみよう。上記の論文でもデータの中の1つとして用いられているが、2010年に、権威あるアメリカ栄養学会の学会誌に、国立国際医療研究センターの南里明子氏(現在の所属は福岡女子大学)らが行った日本人のデータを用いた研究が掲載された。

この研究によると、日本人においても白米の摂取量が多ければ多いほど糖尿病になる可能性が高くなることが明らかになった。

論文では、男性では、白米を食べる量が(ごはん1杯160g換算で)1日2杯以下のグループと比べて、1日2〜3杯食べるグループでは5年以内に糖尿病になるリスクが24%高いことが明らかになった。

その一方で、ごはんを1日2〜3杯食べる人と、3杯以上食べる人たちで糖尿病のリスクは変わらなかった。1日2杯(315g)くらいが糖尿病のリスクが上がりはじめる境界だと考えてもいいかもしれない。

女性ではもっとシンプルな関係、つまり白米を食べる量が多ければ多いほど糖尿病のリスクが高くなるという関係が認められた。白米を1日1杯しか食べないグループに比べて(最も少ないグループの白米摂取量が男女で違うので注意が必要)、1日2杯食べるグループでは15%、3杯食べるグループでは48%、4杯食べるグループでは65%も糖尿病になるリスクが高くなることがわかった。

ただ、白米の摂取量は食事調査を行って追跡したものであり、記憶違いや過少申告、食生活の変化なども考えられる。したがって、「1日2杯の白米」とは、きっちりと1日2杯分の量を食べていたのか、ということは実は正確にはわからない。

さらには、1日1時間以上の筋肉労働や激しいスポーツをする人に関しては、統計的に有意な関係が見られなかった。これらのことを踏まえると、白米を食べる量が多い人ほど、糖尿病になってしまう確率が高くなっている傾向が確認できた、というくらいのざっくりとした理解にとどめるのが無難だろう。

個人的には白米の摂取量と糖尿病のリスクとの間には正の相関があるので、減らせるのだったらできるだけ少ない摂取量のほうがいいと考える。さらには糖尿病の家族歴があると糖尿病になる確率はさらに高くなるので、少しでもリスクを下げるためにもできるだけ白米を含む白い炭水化物は減らしたほうがいいだろう。どうしても白米を食べたい人は、毎日1時間以上の激しい運動をすることで、糖尿病のリスクを上昇させずに済むかもしれない。

米の摂取量を減らしたらお腹が空いてしまう?

炭水化物の摂取を減らすために、ただ単に食事の量を減らすことはおすすめできない。多くのダイエットが成功しないのと同様に、お腹が空いていてもがまんしているのは拷問に近く、理性によってコントロールすることが難しいからだ。そのため、食事の種類を「置き換える」ことを推奨する。

そこで筆者がおすすめしたいのは、白米が「主食」であるというマインドセットを変えるという方法だ。主食は白米であると思うからどうしても量を食べてしまうが、必ずしも白米が主食でなければいけないというルールはない。

白米の代わりに、玄米にするというのは最もシンプルな置き換え術だろう。前述のように、白米を玄米に置き換えることで、糖尿病のリスクが下がる可能性も示唆されている。アメリカでは、多くのレストランで白米と玄米を選ぶことができ、健康意識の高い人は玄米を選ぶようになってきている。

その他の方法として、お米の代わりに、大皿一杯のサラダが主食だとイメージしたらどうだろうか。魚や肉(たんぱく質)がおかず、サラダを主食にしてみる。この食事スタイルだと白米の摂取量をコントロールすることがだいぶ楽になると思われる。

脚力の重要性

同級生の開業医によれば、慢性呼吸器疾患のある人が、不活発な生活をしていると、足の筋肉が衰え、なぜか呼吸筋力も衰えるらしい。新聞の死亡欄でも肺炎や誤嚥性肺炎の死因を良く見かける。老衰と言えば簡単であるが、父も昨今は急激に足腰と呼吸器系が弱っているのが理解できる。自分も50を過ぎて、筋痛症と筋力の低下が関係しているような気配から、脚力のトレーニングの重要性を痛感する次第である。

砂糖の有害性

朝日新聞デジタル 転載

砂糖の取りすぎの有害性について指摘しようとした研究を、米国の砂糖業界が50年前に打ち切り、結果を公表しなかった――。こんな経緯を明かした論文が21日付の米科学誌「プロス・バイオロジー」(電子版)に掲載された。業界が利益を守るために否定的な研究を隠すことで、長期間にわたり消費者をだましてきたとしている。

米カリフォルニア大サンフランシスコ校の研究者が、米イリノイ大などに保管されていた業界団体「糖類研究財団」(現・砂糖協会)の内部文書を調べ、明らかにした。

論文によると、でんぷんの炭水化物に比べ、砂糖は心臓に有害だとする研究発表が1960年代に出始めた。懸念した財団幹部が68年、英バーミンガム大の研究者に資金提供して、ラットで影響を調べたところ、砂糖の主成分のショ糖を与えると、動脈硬化と膀胱(ぼうこう)がんにかかわる酵素が多く作られることが分かった。腸内細菌の代謝により、コレステロール中性脂肪ができることも確認できそうだった。

研究者は確証を得るため、研究の延長を求めたが、財団は資金を打ち切り、成果は公表されなかったという。70年の内部報告で、当時の幹部は「研究は業界にとって有益で意義のある情報を引き出すべきだ」と述べ、有害性を示唆した研究の価値は「無」だとしている。

今回の論文について砂糖協会は「50年前の出来事について、推測と仮定をまとめたものだ」と批判。研究の存在は認めつつ、予算や期限が超過したため打ち切られたとしている。(ワシントン=香取啓介)

皮には栄養

野菜や果物の皮には、その特徴的栄養素が凝縮されている。玉ねぎの皮にもサポニンが中心部より数倍も多いようだし、フルーツもしかり。でも表面のワックスや農薬を工夫して除去する必要があるね。今日の食事 朝:納豆、粉豆腐、卵、白米 昼:薬膳カレー、玄米 夜:あじ(生)、青じそ、生姜、セロリのサラダ その他:カスピ海ヨーグルト、コーヒーゼリー 飲み物:ルイボスティー、コーヒー このうち砂糖摂取は、市販のコーヒーゼリーのみ

空腹

病気で早死する若者増で「親が子の葬式」多発…空腹のなさ&食の西洋化で短寿命化

去る10月3日に、ノーベル生理学・医学賞に輝いた東京工業大学栄誉教授の大隈良典博士の受賞理由は、「栄養を失って飢餓状態に陥った細胞が、生き延びるために自らを食べる作用=autophagy(オートファジー)」の解明だ。

「オートファジー」の具体的な機能は次の通り。

1.細胞内の栄養の「再利用」
2.細胞内の不要物質を分解して掃除する「浄化」作用
3.細胞内に入り込んだウイルスなどの病原体や有害物質を分解して細胞を守る「防御」作用

一方、ヒトや動物が飢餓(極度の空腹)にさらされたときに、正常細胞が過剰な糖分、脂肪、タンパク質や病的細胞などを食べて栄養にして生き延びようとする現象が以前から知られていた。これを「autolysis」(オートリシス:自己融解)という。

また、がん細胞が宿っている人体や動物が、飢餓や高熱にさらされると、がん細胞は自殺する。これを「Apotosis」(アポトーシス)という。

つまり、動物や人体内では、飢餓のときに、病気を癒したり、健康を増進したりする力(治癒力、免疫力)が旺盛になることがわかる。

●空腹の歴史

人類300万年の歴史は、ある面「空腹の歴史」だったといっても過言ではない。地震、洪水、山火事、干ばつなどの天変地異により、食料の捕獲がままならず、常に空腹を強いられてきた。よって体内には、空腹のときに生き延びる機能がたくさん備わっているのである。

お腹が空いて血糖が下がりフラフラしているときに血糖を上昇させるホルモンは、アドレナリン、ノルアドレナリン、グルカゴン、サイロキシンなど、10以上も存在する。しかし食べ過ぎて血糖が上昇したとき、それを下げるホルモンはインスリンひとつしか存在しない。

我々現代人は、これまで経験したことのない飽食の時代を生きている。だからこそ、過食の栄養素の処理の仕方がわからず高血糖(糖尿病)、高脂血症、脂肪肝、高尿酸血症(痛風)などの明らかな「食べ過ぎ病」のほか、がんや肺炎、アレルギー、自己免疫疾患など、ありとあらゆる病気を患い、もがき苦しんでいる。

なぜなら、免疫力の主役である白血球の働きも満腹のとき低下し、空腹のとき増強するからだ。

●空腹の効能

日本には100歳以上の長寿者(百寿者)が約6万5000人いらっしゃる半面、20~40代の若者ががんや心臓病などで、どんどん亡くなっている。「親が子供の葬式をする」という「逆さ化現象」があちこちで起こっているのである。

百寿者たちは病院や健康診断、人間ドックなどほとんどない環境で、毎日家事労働を強いられ、よく歩き、粗食と空腹のなかで生きてきた人たちである。

百寿者たちと早死にする55歳以下の“若者”たちの寿命の長短を決めている要因は、肉・卵・牛乳・バター・マヨネーズに代表される高脂肪食の摂取の多寡、筋肉労働や運動の量の差などであろうが、ひとつにしぼれといわれると、私は日常的に「空腹」を経験したことがあるかどうかという点を指摘したい。

空腹の効能については、空腹のときに「オートファジー」「オートリシス」「アポトーシス」などの現象が発現するほかに、細胞の中の「sirtuin(サーチュイン:長寿)遺伝子」が活性化することを、2000年に米国マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ教授が証明している。

最低でも1日1回、空腹の時間を設けること、そしてお腹が空いてから食事をする(空いていないなら食べない)ことなどを心がけることによって、健康・長寿を心がけたいものである。
(文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士)

白米・缶コーヒー・アイス菓子は人体に危険!

ポテチとフライドポテトに強力な発がん性!白米・缶コーヒー・アイス菓子は人体に危険!

私たちの体は、食べたものの中からブドウ糖を分離し、それを吸収します。ブドウ糖は私たちにとって重要なエネルギー源ですから、常に補給し続けなければなりませんが、一方で、そのブドウ糖が体の中のたんぱく質と結びつかないようにしなければなりません。

 要するに、必要以上に血液中のブドウ糖の値を上げないようにするべきなのです。摂取したブドウ糖がインスリンと結びつき、細胞内に取り込まれてエネルギー化されれば問題は起こらないわけですが、血液中にブドウ糖がダブついていると、それらはすぐにたんぱく質と結びつきます。それによってたんぱく質が糖化されて、体の老化を進める原因物質といわれる終末糖化産物(AGE)の量が増えてしまい、体の機能が急激に衰えます。

 食事をした後、ゆるやかに血糖値が上昇し、血液中のブドウ糖が徐々に細胞内に取り込まれて、ある程度の血糖値を維持し、その後ゆっくりと血糖値が下降するという状態をキープできれば健康を害しません。AGEの量を増やさないために、ひいては健康を守るために、血糖値を急上昇させるような食事の内容・方法はNGなのです。逆にAGEの量を少なくすることができれば、体は若さを保つことができ、健康な状態を維持できるといえます。

 では、どんな食品が血糖値を急上昇させ、結果的にAGEを増やすのでしょうか。それは、常々筆者が言及している「白い悪魔の三兄弟」、つまり白い砂糖、白米、白い小麦粉です。

●高果糖コーンシロップの危険

 そしてもうひとつ、私たちが注意を払わなければいけないのが高果糖コーンシロップです。「異性化糖」「果糖ブドウ糖液糖」「ブドウ糖果糖液糖」などとも呼ばれています。これは清涼飲料水や缶コーヒー、アイスクリーム、安価なお菓子などに大量に入っています。果糖はブドウ糖に比べてAGEをつくりやすいといわれています。私たちが、朝食に食べる程度の果物に含まれる果糖の量であればまったく問題ないのですが、高果糖コーンシロップのように工業製品としてつくられた高濃度の果糖を大量に摂ることは、体にとって大きな負担となります。

そのため、肉や魚などのたんぱく質を摂取した後に、高果糖コーンシロップをたっぷり含んだ菓子類を食べたり、清涼飲料水や缶コーヒー、またはコーヒーや紅茶などにガムシロップを入れて飲むといったことは大変危険であるとわかると思います。最近では、高果糖コーンシロップを調味料として使っている料理まであります。

高果糖コーンシロップは1970年代前半、アメリカでトウモロコシが豊作だった年に、大量の在庫を処分するために考え出されたものです。高果糖コーンシロップは長期保存も可能だったため、コーラなどの清涼飲料水をはじめとして、さまざまな食品に使われるようになりました。困ったことに、果糖には依存性が認められています。コーラや缶コーヒーがやめられず、ついつい毎日買ってしまう人がいますが、このような性質に原因があるのです。

さらに困ったことに、果糖はブドウ糖の10倍の速度でAGEをつくるといわれています。日常的に高果糖コーンシロップ入りの食品や飲料を摂取している人の体内では、確実にAGEの量も増えていて、その分糖尿病をはじめとする生活習慣病に近づいている可能性が高いのです。

●AGE化した食品、体内でAGEをつくりだす食品

私たちが体を老化させないために、ひいては糖尿病をはじめとする生活習慣病にならないようにするために重要なのは、体内でのAGEの量を増やさないようにすることと同時に、すでにAGE化した食品を食べないようにすることです。

AGE化した食品の代表は、ポテトチップスなどの揚げ物です。ポテトチップスやフライドポテトは最悪の食品です。AGEも大量に含んでいますが、そのほかにもじゃがいもに含まれるアミノ酸の一種であるアスパラギン酸が高熱によって変化して、アクリルアミドという強力な発がん物質をつくってしまうのです。

また、長時間高熱にさらされた植物油にはアルデヒドという物質が発生します。アルデヒドは食品のAGE化を加速し、神経細胞の変性やがんの発生にも関わるとされている物質ですので、可能な限り摂取しないほうが賢明でしょう。

調理の仕方によっても、AGEをつくり出さないようにすることは可能です。肉や魚などは、直火で焼くよりもステンレスの多層構造鍋などで調理したほうがAGEはつくられません。また、スチーマーなどで蒸す調理法でもAGEはつくられません。

食べ方によっても体内でつくられるAGEの量が変わります。精製度が低いものであっても、空腹の状態でいきなり炭水化物を一気に食べてしまうと、血糖値が速く上がります。生の野菜(サラダのような料理)、豆料理(砂糖を使っていないことが条件)などを先に食べるとよいでしょう。それらの食品に含まれる食物繊維の働きで、血糖値の急上昇が防げるからです。

●野菜を使った料理のレパートリーを増やす

4月6日付本連載前回記事『トースト、魚のこげ目、焙煎コーヒーは体に危険!糖尿病、脳梗塞、認知症の原因に』でお伝えしましたように、野菜摂取量ワーストの愛知県ですが、野菜の生産量が少ないというわけではなく、農林水産省の生産農業所得統計によれば、2013年度の愛知県の農業生産額は3084億円で全国7位でした。野菜に限っていえば1102億円で5位と、健闘しているのです。知多半島あたりは気候も温暖で、有機農業に取り組んでいらっしゃる農家もたくさんありますし、採れる野菜もおいしいわけですから、もっと野菜の消費量が伸びていいはずです。

少しでも野菜の摂取量を伸ばしたいという気持ちからでしょうが、愛知県では毎月10日を「トマトの日」と定め、給食でトマトを使ったメニューを必ず1品入れるようにしているというのですが、どうも発想そのものが貧困な感じが否めません。苦し紛れの策なのでしょうが、こんなことをやっている間は野菜の摂取量は伸びないでしょうと老婆心ながら申し上げておきます。

 しかし、これは何も愛知県に限ったことではありません。皆さんのご家庭で、野菜の摂取量を伸ばしたいとお考えならば、場当たり的な方策ではなく野菜料理のレパートリーを増やすしかないのです。それを実践し続けるためには「家庭料理のシステム化」が必至であることも付け加えておきます。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)

グルテンフリー

東洋経済オンライン 丸田みわ子

数々の体調不良、すべて「小麦粉」が元凶かも グルテンフリーはコンビニ飯でも実践できる

数年前より、女性誌を中心に特集されてきた「グルテンフリー・ダイエット」。昨年はテニス界のトップに君臨するノバク・ジョコビッチ選手の食事法が話題になり、男性にも注目されるようになってきました。

グルテンとは、小麦粉製品に含まれるタンパク質の一種。主に小腸に悪影響を及ぼす可能性が指摘されており、日本でも一部の医療機関で「グルテンフリー」の考え方に沿った食事法が推奨されるようになってきました。

腸は「第二の脳」と言われるくらい、私たちの身体機能の根幹を支える重要な存在です。もしあなたが、以下に挙げるような慢性的な不調を感じているなら、これらの食事法を取り入れてみてください。

健康維持のために、普段から白い小麦粉を控え、有機小麦や全粒粉を摂るようにしているという方が増えていますね。しかし、ことグルテンに関して言えば、残念ながらどんな種類の小麦類にも含まれています。

小麦類には「グリアジン」と「グルテニン」という2種類のタンパク質が含まれていますが、これらを水でこねると「グルテン」という成分に変わります。パン、麺類、菓子類など、このグルテンを含んだ小麦粉製品を食べた後は、小腸の細胞粘膜が緩み、炎症を起こしやすくなるので、ほかの栄養素の吸収や代謝、老廃物の排泄などの機能が狂ってきます。

そのため、慢性的な便秘や下痢、イライラ、頭痛、自己免疫疾患、副腎疲労、アレルギー症状などを引き起こします。

病院に行くほどではないけれど、いつもイライラする、集中力が続かない、なんとなくだるい、花粉症などのアレルギーに罹りやすい……。そういった慢性的な不調があるビジネスパーソンは、グルテンの影響を疑ってみるのもいいかもしれません。

「グルテンフリー・ダイエット」と題した書籍やレシピ本も登場していますが、グルテンフリーとは、基本的にいつもの食生活から小麦粉製品をカットすることです。欧米では、グルテンフリー食材のコーナーを設置しているスーパーや、グルテンを使用しているかどうかをメニューに明記するレストランなどが、すでに当たり前になってきているようです。

とはいえ、グルテンはすべての人に悪影響を及ぼすわけではありません。ご自分への影響度をきちんと把握するためには、医療機関などで血液検査・遺伝子検査をすることも出来ますが、保険が適用されないため高額になりがちなのが難点です。

そこで手軽に影響度を知りたい方は、2~3週間実際に「グルテンフリー」を試してみて、その結果を検証するのがいいでしょう。

具体的なやり方は、まず2~3週間小麦粉製品の摂取を完全に止めて、そのあと再び摂取を開始するのです。いったん体調が改善したのち、小麦粉製品を再度食すとまたなんらかの不調が襲ってくるという場合は、「グルテン過敏症」や「グルテン不耐症」である可能性が考えられます。

小腸は食べ物を消化吸収する大切な器官です。ここに支障が出ると、たとえ体にいいと言われているものをたくさん食べても、その栄養は体に行きわたらず、ただの老廃物と化します。目の前の不調だけではなく、ひいてはメタボのリスクが高まることにもつながるでしょう。

グルテンフリーを外食やいつものコンビニ飯で実践するのは難しいことかもしれませんが、視点を変えると、選択肢はいくらでもあります。

人間は舌の表面に「味蕾(みらい)」という小さな器官を一万個も備えており、それらで食べ物の味を感じますが、成人になると味の好みは定着してくるので、主食となる小麦粉製品が米や大豆粉に変わっても、味に極端な変化がなければストレスなく実践できるでしょう。

〈みわ子流、グルテンフリーを実現するコンビニメニュー〉

●麺類

・ラーメンが好きな方は、しばらく中華麺系のメニューを避け、お米由来の麺が使われているビーフンやフォーにチェンジしてみましょう。カップ麺コーナーでは春雨やくずきり、こんにゃく麺の商品も登場しています。

・うどんが好きな方は蕎麦(なるべく十割蕎麦)に変えてみましょう。うどんのような食感を楽しめる豆腐麺、こんにゃく麺も探せます。

・イタリアンではパスタではなくリゾットを。トマト系やクリーム系など、味付けの基本が似ていると「ガマン」と感じずに済むはずです。

●パン類

・大豆粉と小麦以外の雑穀で作られたブランパンは種類も豊富。米粉パンを探したり、サンドイッチやバーガーがお好きな方は、ライスバーガーや、洋食系の具の入ったおむすびを選んでみましょう。

●菓子類

・大豆粉をベースとしたクッキーやシリアルバー製品は種類豊富にそろっています。

・小麦粉の入っていないスイーツは、プリン、卵白が原料のマカロンやマシュマロ、ゼリー、ヨーグルト、ムース、チョコレート、大福や団子など餅系の和菓子、あんみつ、わらびもち、ポテトチップス、おかき、煎餅類など。スナック菓子はコーンや米主体のものも多いので、製品の原材料名をチェックしてみましょう。

●その他

もともと和食派の方は、普段通り、おむすびやお弁当をいただけば、主食に関しては問題ありません。天ぷらやフライ、から揚げは衣に小麦粉が含まれるので、焼き魚やグリル、煮物のおかずを選ぶようにしましょう。

小麦粉製品には魅力的な食品がたくさんありますが、もし何かの不調に悩まれているのなら、まずは2~3週間だけでもグルテンフリーを試してみてください。ご自分の体の「盲点」がわかるかもしれません。

トランス脂肪酸(ビジネスジャーナル転載)

日本では、マスメディアでトランス脂肪酸の問題はほとんど報じられないため、事の重大さにお気づきでない人が多いのですが、実はいろいろな意味で大変深刻な問題なのであります。

トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングをはじめ、スーパーマーケットや食料品店で販売されているサラダ油などにも含まれている物質です。これらはファストフードでは大量に使われており、安価な飲食店で揚げ物を食べた場合にも間違いなく摂取することになります。

トランス脂肪酸を過剰摂取すると動脈硬化を促進させ、それに伴う心臓疾患や脳血管障害、またアトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、気管支ぜんそくなどのアレルギー疾患のリスク要因になると指摘されています。さらに血中の中性脂肪を増やし、肥満や高血圧、そして糖尿病の原因にもなると考えられています。アメリカでは「プラスチック食品」「狂った脂肪」などと呼ばれ、含有量表示が義務付けられており、食品医薬品局(FDA)は摂取規制も行っています。

●厚労省も消費者庁も野放し

日本では厚生労働省が管轄すべき問題だと思いますが、なぜか消費者庁が監督官庁になっています。その上で、「日本人のトランス脂肪酸の一日の平均摂取量は0.9グラム前後であり、健康への影響は少ない」という、まったく現実的ではない理由を述べて、一切の規制をせず野放し状態にしています。

しかし、例えばファストフード店のポテトフライ(Mサイズ)には、4.5グラムのトランス脂肪酸が含まれています。また、大手食品メーカーが販売している、ある人気お菓子1箱の中には、約2グラムのトランス脂肪酸が含まれています。日本で発売されている商品では表示されていませんが、トランス脂肪酸の表示義務がある香港などでは含有量が表示されています。

WHO(世界保健機関)では、消費者のさまざまなリスクを回避するために、トランス脂肪酸を一日の総エネルギー摂取量の1%以下にするように推奨しています。一日の総エネルギー摂取量を1800キロカロリー程度と仮定すると、その1%は18キロカロリー、脂肪は1グラム9キロカロリーといわれていますから、摂取上限は2グラムとなります。つまり、前述のお菓子1箱で、WHOが推奨している一日の摂取限度を超えてしまうのです。

これでも本当に「健康への影響は少ない」といえるのでしょうか。コンビニエンスストアなどで売っている菓子類が含むトランス脂肪酸の量は、このお菓子と大差ないと思われます。ポテトフライを食べた日に、このお菓子を食べ、揚げ物も食べたら、いったい推奨されている摂取限度の何倍のトランス脂肪酸を摂ることになるのか、ちょっと考えてみただけで、その危険度がわかるはずです。

それから、安価なケーキなどに使われている植物性のホイップクリームや、カフェやコーヒー専門店にも置かれているコーヒー用クリームにも、トランス脂肪酸は大量に含まれています。これでも日本人のトランス脂肪酸の摂取量が健康に影響ないレベルだというのであれば、その認識は今すぐ改めるべきです。

●糖尿病の原因にもなる

このような事実があるにもかかわらず、マスメディアがほとんどこの問題を取り上げないのはなぜでしょうか。それは一にかかって、スポンサーへの配慮です。もし、マスメディアが本気でこの問題の解決を迫ったとしたら、最も困るのはパンメーカー、菓子メーカー、ファストフード業界でしょう。それらの企業は、大量のトランス脂肪酸を使って製品をつくっています。そして、そのスポンサーから入る宣伝費はメディアを潤わせています。そのスポンサードが断ち切られたら、単なる収入減どころか存亡の危機とさえなるかもしれません。このようなわけで、マスメディアは切り込めないのです。まさにアンタッチャブルな世界なのです。

マスメディアの姿勢がどうあろうと、私たちは自分の健康を守らなければならないわけですから、自主的に摂取しないようにしましょう。それは誰のためでもありません、自分と大切な自分の家族、そして親しい人たちのためです。このことに気づいていない人がいたら、そっと気づかせてあげてください。数週間後、または数カ月後、場合によっては数年後に、きっと感謝されることになるでしょう。

特に筆者が声を大にして言いたいのは、将来子供を産む若い女性たちや、現在妊娠中、授乳中のお母様たちにも絶対にトランス脂肪酸を摂取しないようにということです。授乳中のお母様がトランス脂肪酸を摂取すれば、母乳の中にトランス脂肪酸が分泌されてしまいます。その母乳を飲んだ赤ちゃんの細胞膜の一部がもし、トランス脂肪酸でつくられてしまうと非常に厄介です。

赤ちゃんだけではなく、大人も、成長期の子供も同様ですが、私たちの細胞膜は脂肪酸でできています。正確にいうと、脂肪酸が代謝されてつくられるリン脂質が中心になって細胞膜が形成されます。本来、その細胞膜は柔軟で細胞の内側と外側で栄養物質と老廃物の出し入れができるようになっています。必要な栄養分を細胞の内側に取り込むために、細胞膜が弾力を持っているのです。

しかし、一部をトランス脂肪酸で形成してしまうと、その弾力が失われ、栄養物質が細胞の内側に取り込めなくなります。栄養物質の代表であるブドウ糖も取り込まれなくなります。すると、その取り込まれなかったブドウ糖は、血液中にダブつくことになります。実は、それが糖尿病の始まりなのです。

●世界的にはトランス脂肪酸を規制する流れ

数年前、米ハーバード大学の医科大学院グループがこのメカニズムを突き止め、アメリカ国内でのトランス脂肪酸の規制につながっていったのです。日本においても、厚生労働省の職員が、そのことを知らないはずはありません。もし知らないとしたら、そのほうが大問題です。これは「省庁の壁」だなどと悠長なことを言っている場合ではありません。厚労省が先頭に立って規制に踏み切るべきだと考えます。規制に踏み切らない理由があるのであれば、それを詳らかにすべきです。さもなくば、トランス脂肪酸を含んだ食品を製造している企業と癒着しているのではないかと、いらぬ疑いをかけられかねません。

もう一つ重大なのは、このトランス脂肪酸を大量に含むマーガリンやショートニングを生産するために必要なパーム油を製造するために、東南アジアの熱帯雨林が無残にも伐採されているということです。マレーシアやインドネシアにある熱帯雨林が、急速にパーム油の原材料であるアブラヤシのプランテーションに替わっています。非常に深刻な自然破壊です。

筆者は基本的に、さまざまな意見があることを歓迎しており、物事をどう捉えようと、どのように解釈しようと自由であると考えています。しかしトランス脂肪酸に関しては、絶対に摂取しないようにすべきと断言します。重ねて申しますと、メーカー側だけに責任があるとは思っていません。

むしろ責任は消費者側にあると考えています。メーカーは消費者の求めに応じて、安い製品を作り出しているだけです。今となって、急にそれをやめることはできません。メーカーにも企業としての存続の意味と価値があります。したがって私たち消費者は、メーカーが少しずつでも方向転換を図ることができるよう、トランス脂肪酸を使用していることがわかったら、その製品を買わないようにするべきなのです。そして徐々に方向を変えていけるよう促すべきなのです。それは誰かが、いつか始めることではありません。気づいた人が、今から始めるべきことだと思います。

トランス脂肪酸の規制に関する世界的な動きは、もう止めようもありません。これに気づいたメーカー側も積極的に方向転換を図るべきです。トランス脂肪酸を使っての製品づくりに固執するメーカーに将来はありません。また、トランス脂肪酸を食べ続ける消費者にも未来はありません。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)

pH調整剤(ビジネスジャーナル転載)

コンビニのパンは超危険?見えないかたちで大量の添加物、健康被害の恐れ

“混ぜ屋”と呼ばれる食品添加物メーカーがある。混ぜ屋は、添加物の原末(原料)を化学薬品メーカーから仕入れ、それぞれの加工食品に適した食品添加物を製造して販売する業者のこと。東京都内の混ぜ屋の社長に「今、添加物で気になっていることはありますか?」と聞いたところ、社長は即座に「pH調整剤です」と返答した。「弊社では、コンビニエンスストアチェーンと取引のある製パン業者の注文を受けてpH調整剤を製造していますが、サンドイッチに添加するpH調整剤の量が非常に多いのです。そこで、製パン業者に『もう少しpH調整剤を抑えて使ったほうがいいと思いますよ』と進言したのですが、『コンビニチェーンからの要求ですから』と受け入れられませんでした。pH調整剤は“日持ち向上剤”ともいわれ、食品の腐敗を防ぐ役目があるのですが、あんなに多量に添加すると、食べた人の健康保持に不可欠な腸内細菌の善玉菌まで殺しかねないと、心配しています」pH調整剤は食品のpHを弱酸性(60~65)になるよう調整することで、食品の腐敗を抑える添加物。クエン酸、フマル酸、重合リン酸塩など複数の成分が配合されているが、一括して「pH調整剤」と表示される。したがって、消費者は具体的な添加物名がわからない。しかもpH調整剤は、対象食品も使用量も制限がないため、コンビニチェーンや食品メーカーにとって非常に都合のいい添加物となっている。通常、食中毒防止に保存料を添加した場合には、「保存料(ソルビン酸カリウム)」などと具体的な使用成分を表示しなければならない。昨今は保存料に発がん性などの不安を感じている消費者が増えており、コンビニや食品メーカーとしては、売り上げに響くので保存料はできるだけ使いたくないのが本音だ。こうした理由から、pH調整剤は添加物メーカーが心配するほどの使用量となっているのだ。

pH調整剤に使われている添加物の中で、特に問題なのはリン酸塩である。リン酸塩の過剰摂取は、ヒトの腸管から血液中にカルシウムが吸収されるのを妨げてしまう。血液中のカルシウムが不足すると、血液のpHを保つために骨からカルシウムが溶け出す。そのカルシウムが神経細胞内に溜まると、イライラや神経過敏を引き起こすといわれている。いつもイライラしたり、突然キレる人が非常に目立っているのも、リン酸塩の過剰摂取が一因にあるとの指摘も多い。また、リン酸塩はカルシウム以外のミネラル(微量元素)の吸収も阻害する。特に亜鉛を体外に排出してしまう。亜鉛は脳が正常に働くために必要不可欠なミネラルで、亜鉛不足もキレる現象につながっているともいわれている。

健康な食生活を送るには、食品の成分表示欄にリン酸塩の記載がないことを確認してから購入することが大切である。しかし、食品メーカーのリン酸塩隠しが巧妙化している。pH調整剤として使用することもその一例だが、ここ数年非常に目立っているのは、「調味料(アミノ酸等)」の中にリン酸塩を使用するケースだ。一般的に、「調味料(アミノ酸等)」と食品表示があれば、グルタミン酸ナトリウムなど複数の化学調味料が含まれているが、最近はこれにリン酸塩を加えることが多くなっている。「pH調整剤」や「調味料(アミノ酸等)」に隠されたリン酸塩に要注意だ。
(文=郡司和夫/食品ジャーナリスト)
コンビニに限らず、日持ちする加工食品は、添加物だらけだから、腸内環境を破壊するようなもので、忙しくても極力自分で料理をすることが大事でしょう。