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成果主義が問題なのか

連日の神戸製鋼品質データ改ざん問題、日産、スバルの無資格検査と大手企業の信頼を揺るが事象が続いている。今日の東京新聞で評論家の佐藤直樹氏が成果主義を考え直す時という緊急インタビュー記事が目に留まった。「日本社会では伝統的に『恥』の意識が強く、隣人など『世間』を気にして生活してきたため、競争させられ、落ちこぼれた時に強いストレスを感じる。米国人は競争で効率を上げるが、日本人は落ちる傾向があるとの研究結果もある。法令順守や倫理観への意識も低下するから、不正も生じやすくなる。一方で、『世間』を気にするから隠蔽も生じやすい」まあ、おっしゃるとおりだと思う。企業経営から見ると利益を上げなければ存続もできないし、株価を気にして数字に追いかけられる。一部役員の多額の報酬や、膨れた内部留保を末端へ還元しないのも問題だ。昨今の新興企業で利益を上げているところの内容を分析するとかなりグレーな感じで日々業務を遂行しているように思う。一部大手も人件費削減はもちろん、むしろ法令違反をしなければ収益が上がらない限界まできているのではと思うところもある。末端の現場で作業する社員はそれを肌で感じているかもしれない。そこには希望や未来は見出せないだろう。

残念な選挙結果

選挙結果は、小林よしのりの言うとおり、「小池と前原は腹を切れ」という結果になってしまった。10月2日の結党から立憲民主党の勢いは、若者のSNS戦略も功を奏し、アラブの春を彷彿させるものがあった。これは今後誠実に国民に訴え掛ければ、短期間で金をかけずに戦える可能性を示している。これが本当のわずかな希望だ。

明日は、投票日だが!

自公圧勝のようなニュースも流れているが・・・。秋葉原の枝野演説は盛り上がっていたようであるが、思考停止の人達が、希望に入れるのだけは止めて欲しい。

辻元清美の活動ブログ転載

辻元清美と小林よしのりを引き合わせたのは、自民党のリベラル保守加藤紘一氏。昨年亡くなられた自民党の加藤紘一元幹事長だ。

「2人が手を組まなきゃいけないほど時代は悪くなった、安倍政権で悪くなった」

加藤氏は、そう言ったという。

今回、歴史的和解と言われた小林よしのり氏の、辻元清美への応援演説を書き起こしたもの。

ゴーマニズム宣言、おぼっちゃまくんの小林よしのりです。

わしは、保守なんですよ、しかも改憲です。本来、敵。

なんで小林よしのりが辻元清美を応援するのか、とすぐ言われるんですね。

必ずネトウヨとかは、「もう小林よしのりは変節した」とか言ってるわけですよ。

ところが、辻元とわしは案外仲良くてねー。
二人で六本木の中華レストランの個室をとって二人でデートしながら飯食ったこともある。

ま、それ以上は発展しないんですけどね(笑)。

そのときわしは、彼女の人生を聞いてしまった。

恐るべき人だと思いましたよ。
ちょっと普通じゃない。筋金入り。

とにかくこの人は、安倍政権、権力のトップにある人間に、まったく臆せず闘っていける。

そういう人間って、この男社会の中ではほんと嫌われるんですよ。

で、ありとあらゆる辻元清美に対するデマが作られる。

ホント、デマだらけですよ。

辻元清美に関することで、ネトウヨとかがもうデマばかり作ってる。
それを、国会議員すら信じてたりするんです、実は。

酷い話ですよ。同じ党の中の政治家までそれを信じてたりするんですよ。

ホントに、よくこれだけデマを飛ばされてね。で、辻元清美はそれに耐えてる。

わしは、デマにいちいち反論しなさいと。
あまりにデマが広がり過ぎてるといって彼女に忠告してるんですよ、ほったらかしにするなと。

今フェイクニュースっていう、嘘のニュースばっかしが作られてる世の中でしょう?

でも、わしはやっぱり彼女を見ててホントに根性が座ってると思った。

ああやって権力に立ち向かうのはすごいな、と。

それからもう一つ、例えば護憲派を排除するとか、自分の意見と違う人間を排除するとか、そういう考えに立ってしまうと、恐ろしい世の中ができあがってしまう。

だからわしは、どういう人であろうと排除はしない。
ちゃんと熟議をする。

民主主義ていうのは、対立する概念の人間たちでも、とにかく議論する、熟議が大事。

小池百合子がよく言うんですよ、アウフヘーベンって。

アウフヘーベンっていうのは、矛盾する二つの意見がぶつかったときにより高いところに上げてく、もっと素晴らしい意見にしていく。
これをアウフヘーベンていうんですよ。

それなのに、矛盾する相手を排除しておいて、それでアウフヘーベンなんてできないじゃないですか。

議論しなきゃならないんですよ。

希望の党は、ホントは排除せずに全部入れていれば、結局、一対一の闘いになったんですよ。
そしたら政権交代も起こったかもしれない。

それをわざわざ小池百合子が排除してしまったから、もう野党は分裂する状態になっちゃった。そしたらもう勝てませんよ。

いまもう、安倍政権は300議席を超えるかもしれないって言われている。

そしたらもう完全独裁ですよ、今後は。何をやっても許されるんだなと安倍晋三は思うわけです。

加計問題も、森友問題も、共謀罪も、強引に中間報告で通してしまったことも、安保法制を強行採決したことも、全部やることはもうこれでもうすべて認められたと思うんですよ、安倍晋三は。

で、今からもっと独裁が進んでいく。そして言論も危うくなる。

なぜかと言うとマスコミのトップ、新聞社とかテレビ局とかそのトップが安倍晋三と会食してるんです。そしたら、自然に安倍政権に都合のいい放送しかしなくなるんですよ。

わしは以前、自民党の勉強会、自民党の中にもリベラルな議員がいるんですが、その勉強会に呼ばれました。
呼ばれたんだけど、直前になってキャンセルされた。

それは自民党の中のリベラル系じゃなく、安倍政権の信奉者の議員たちが潰したんです。

同じ日に勉強会は開催して、そこに百田尚樹を呼んできて「マスコミやスポンサーに圧力をかけて潰してしまえ」と、そういう議論をしてるんです、奴らは。

もう言論の自由も侵されているという状態です。

共謀罪もそうですよ。心の中で考えただけで駄目なんですから。

心の中で何か考える内心の自由を奪う、共謀罪で。
だから、表現者はみんな反対してる。当ったり前ですよ!

なんもしていないのに、これからは盗聴される、逮捕される、家宅捜索される。そういう時代になってしまうじゃないですか。

だからわしも必死で反対した。でも通されてしまった。そんな政権ですよ。

で、そうなると、いいですか? もう勝つんですよ、安倍政権はね。

だから、それと真っ向から戦える政党、政治家がどうしても必要だ。

これを食い止める政治家が必要だ。

議論の持ってきたかによっては、彼らの企みをあばくことが出来るんです。

その政治家が辻元なんですよ!!

これだけの根性があって、それだけの追及力がある、攻撃力がある、それが辻元清美なんです。

わしはやっぱり言論の自由がほしいから。民主主義は熟議だと思ってるから。

これ以上もう、強行採決、強行採決って通されていくのが非常に恐ろしい。

でも、例えば防衛の問題だって、辻元さん、ちゃんと具体的なことやってるんです。

リアリティがあるんですよ。

だから、例えば安保法制も、自衛隊を自衛隊のままで集団的自衛権に参加させてしまうことになった場合、自衛隊員は、軍隊未満の武力しか持たないんですよ? それでアメリカと一緒に戦わなければならなくなる。こんな危険なことはない。

立憲民主党は、辻元さんもそうだけど、個別的自衛権を強化しろと言ってる。
まず自分で守ることをどこまでやれるかをやれってことを言ってるわけですよ。

で、わしがアメリカ人と話をしていても、アメリカ人はこの考えに賛成する。
そりゃ当たり前ですよね?

だって、なんでアメリカ人の青年が、例えば尖閣諸島とかをまもるために血を流さなきゃならないの。

そりゃアメリカ人だってイヤですよ、日本人のために無人の尖閣諸島を護って死んでいかなきゃならないなんて。

だから、個別的自衛権を強化しよう、しかも、なおかつ、アラブ社会なんかと戦わないように制限を決めよう、というのが個別的自衛権なんです。

よっぽど立憲民主党の方が、辻元さんの方が、国を愛してる。

今の自民党とかそういうのは保守じゃない。あれはアメリカについていくだけ!
従米保守と言って、ひたすらアメリカについてって、戦争をしよう、それだけですよ。

それを何とかして防がなければいけないというところでは、(辻元と)同じ意見になってしまう。
だからわしも安保法制は反対したわけです。

集団的自衛権をこの段階で変えることは絶対おかしい。だからわしは立憲民主党の方が絶対いい。

もう、辻元清美ほどの筋金入りの議員じゃないと勝てません。

権力というものに真っ向から戦える辻元清美という議員を、絶対に国会に送ってください!

そうしなきゃみなさん、独裁を認めたことになりますよ?

多くの人にこのことを知らせて、とにかく自公で300議席超えるっていうのをなんとか食い止めて欲しい。なおかつ、絶対にこの辻元議員を送り込む。で、闘ってもらう。

我々の自由のためですよ!

ホント多くの人に、彼女が必要なんだということを、もうバリバリの保守の小林よしのりが言っているぞと報らせてください。

みなさん、お願いします。

政権抗議デモ 2017.10.1

朝日デジタル2017.10.1

東京・新宿で1日に繰り広げられた「安倍政権強制終了」のデモは、午後2時半に新宿駅西口近くの公園を出発。同駅西口から南口の前を回って歌舞伎町の前を通り、約1時間かけて繁華街を行進した。軽快なリズムと音楽を発する「サウンドカー」を先頭に「安倍はやめろ」「独裁やめろ」「国民なめるな」などと、政権批判を展開した。

デモの計画を立て始めたころは、国会審議を避けて衆院解散を決断した安倍政権に抗議することが目的だったという。ところがその後、政治情勢は急激に変化した。実際に行われたデモでは「小池もやめろ」「前原議員を許さない」など、安倍政権に加えていろんな方面に批判の矛先を向けることになった。

「それでも、僕たちが言わなくちゃいけないことは変わっていない」と、実行委員会の井手実さん(37)は言う。「小池新党の改憲や安保政策への姿勢、独裁的な政治手法は安倍政権と同一だから。枝野さんがこの場所まで足を運んでくれたことは大きいと思う。新党を作ることになったら応援していきたい」と話す。

デモに参加した東京都内在住の30代女性は「小池さんは政治路線は極右だし、政治手法も狡猾(こうかつ)。もし政権を取ると、今よりもっと危険になると思う」と話す。「必要なのは、リベラル派を排除することではなく、一部の人のためだけでない政治を作ること。これだけたくさんの人がデモに集まり、危機感を持っている人が多いことが分かったのはよかった」と話した。(吉沢龍彦)

皆さん、冷静な目で見てますね。さあ、どういう展開になるのか。

津田大介「コスパ抜群、ネットによる印象操作」

フェイクニュースがなぜつくられ、世の中で流通するのかつぶさに調べた衝撃のリポートが6月13日に発表された。

発表したのは、セキュリティー企業のトレンドマイクロ。リポートでは、フェイクニュースを政治プロパガンダ目的で利用する場合に必要なコストが、様々なデータとともに示されている。

実は、フェイクニュースを使った政治プロパガンダは簡単に行える。そういう工作を請け負う専門業者が世界中にたくさん存在するからだ。例えば、中国のコンテンツマーケティング企業「ジージバング(Xiezuobang)」に800語のでっちあげニュースを書かせたければ、わずか30ドル(約3300円)でOK。

ロシアにあるソーシャルメディア最適化企業「SMOサービス」に依頼すれば、621ドル(約6万9千円)でユーチューブのメインページに2分間の映像を登録できる。投稿した映像に「サクラ」によるコメントを100個つけるのは、2.6ドル(約290円)というから驚きだ。

発信する情報に注目を集めることもお安い御用。英語を主言語とするフォロワー販売企業「クイック・フォロー・ナウ」に依頼すればいい。2500人のツイッター・フォロワーに特定のリンクをリツイートさせるのは、わずか25ドル(約2780円)で可能だ。

こうした外部業者を組み合わせて利用すれば、特定の人物の評判をフェイクニュースで落とすことも簡単にできる。例えば、4週間にわたって否定的な記事をツイッターのフィードに流し続け、その記事一つひとつをそれぞれ5万回リツイート。その後毒のある中傷合戦やその記者に対する否定的なコメントをしかければいい。この場合の総費用は5万5千ドル(約612万円)。ライバルを蹴落としたい政治家にとっては決して高い金額ではないだろう。

大規模な選挙キャンペーンの場合、まずフェイクニュースを生成し、人気サイトと相互リンクさせる。その後ソーシャルメディアのフォロワーを動かし、何百万もの「いいね!」を有料で購入する。これを繰り返して話題を集め、フェイクニュースを実際のマスメディアが取り上げればしめたもの。あとは広まるに任せればいい。これを実施するには12カ月で40万ドル(約4450万円)ほどの予算が必要だ。

米連邦選挙委員会に提出された選挙資金収支報告書によれば、昨年の大統領選挙でトランプ大統領がテレビ広告に支出した額は2億3900万ドル(約266億円)。

そう、ネット工作の専門業者を使ってキャンペーンを行うのは、テレビで広告を打つよりも大幅にコストパフォーマンスが良いのである。

日本でも同様のビジネスを行っている業者は無数にある。ネットで目にする「市井の人々の意見」がはたして本当に「世論」なのか、それとも業者によるものなのか。受け手が慎重に判断しなければならない時代に突入しているのだ。

※週刊朝日 2017年7月7日号

前川次官の乱は「平成の忠臣蔵」

古賀茂明「前川・前文科事務次官の乱は“平成の忠臣蔵” 大石内蔵助の登場は?」

先週、加計学園問題が急展開した。ことの経緯は報道でご存知の方が多いだろうから割愛するが、「官邸の最高レベル」や「総理のご意向」という文言が含まれた文書が現れ、あたかも総理や官邸の意向に従って、総理の「腹心の友」である加計孝太郎氏の加計学園による学部新設が認められたのではないかという疑惑が問題の焦点となっている。

政府側はその文書の存在を否定しているが、前川喜平・前文部科学事務次官が、その資料は、「確実に存在した」「あったものをなかったことにはできない」などと証言したことで、「怪文書」の一言で片づけることはできない状況に政府が追い込まれたというのが、客観的な情勢である。

野党やリベラル勢力は、「潮目が変わった」と勢いづいているが果たしてそうなのか。加計学園問題が本当に政権を揺さぶる事態になるのかどうか。

私は、その行方を占うカギは、文科省の現職官僚の中から「四十七士」が登場するかどうかにあると見ている。

●「総理のご意向」は規制緩和ドリルはまやかし

前川証言が出てから、官邸周辺の御用コメンテーターたちがしきりに安倍政権を擁護する言い訳を発信し始めた。

その中で、一番まともに聞こえるのは、獣医師の業界団体である日本獣医師会の利権を守るために長年獣医師の数を増やさないようにしていた文科省が戦いに敗れて逆恨みしているだけだという解説だ。

この説では、「守旧派」である文科省に内閣府が安倍総理の方針である「規制緩和」を進めるために「総理のご意向」だぞと言ったことのどこが悪いということになる。

普通は「規制緩和」で既得権と戦うと言えば、正義の戦いだということになる。だから、担当省庁や業界、族議員の抵抗が強くても、世論に訴えれば優位な状況を作ることができる。私も規制緩和を担当しているときにそういう手法を多用したものだ。

しかし、今回、内閣府はそうした動きを全く見せていない。それは、世論に訴えると、まずい事情があったからだ。

実は、加計学園以外にも京都産業大学という実績のある大学が候補として存在し、「岩盤規制」にドリルで穴をあけると世論に訴えた場合、京都産業大と加計学園の両方の申請を広く世論の監視の中で審査するということになる。しかし、加計学園の申請は十分な根拠に乏しいという事情があった。

そこで二つの仕掛けで加計学園だけに絞ろうとした。

一つ目は、認める学校数を一つにしたことだ。競争を促進したいなら、最初から一つだけと決める必要はないはずなのだが。

これについては、二つもいっぺんに認めると獣医師会と族議員の反発が大きくて実現が危うくなるから仕方なかったというのが、御用コメンテーターたちの言い訳だが、これも全くいい加減な話だ。

仮に一つだけにするにしても、まず、両校に申請を出させて、正々堂々と国民の前で審査すればよかった。しかし、それだと、おそらく京都産業大に軍配が上がるのでまずいから、二つ目の仕掛けとして、応募要件に「広域的に」獣医師系養成大学が存在しない地域に「限り」認めるとして、大阪に獣医師養成コースがあるから京都産業大は資格がなくなるという要件設定がなされたのである。

つまり、「規制緩和」という錦の御旗は単なる見せかけで、実態は、加計学園への利益誘導の手段として使われたに過ぎないということだ。

●天下り問題への前川前次官や文科官僚たちの思いを想像する

ここから先は、官僚経験者としての推理になるが、おそらく前川氏は、こう考えたのではないだろうか。

まず、天下り問題で、官邸のパフォーマンスに利用されたという思いがある。

霞が関の常識では、文科省の天下りなど「かわいい」ものだ。大学の事務局長くらいになっても、年収は現職時代とそれほど変わらない。2000万円にもならないケースも多い。それに比べて、財務省、経済産業省などの幹部は、一流大企業などに天下りして年収5000万円というケースも珍しくない。本来は、そうした天下りにメスを入れるべきなのに、安倍政権は、大手省庁と戦うと政権が危ないからと弱小官庁の文科省をやり玉に挙げて、いかにも安倍政権が天下りに厳しいという宣伝に使った。

しかも、前川前次官は悪の権化のように扱われ、自主退職を強要されたわけだ。

実は、この程度のことで懲戒免職なんてことは絶対にないのが霞が関。自主退職させるとしても通常の人事異動の時期まで待つのが普通だ。

さらに、安倍政権の厳しい対応には、加計学園問題で官邸の意向に逆らった文科省への見せしめ懲罰という側面があったことも確実だ。少なくとも、やられた文科省、特に前川氏は、その意図を明確に感じ取ったはずだ。

文科省は、正論を貫こうとしたら、力ずくで抑え込まれたという被害者意識を持っている。前川氏が、行政が歪められたという趣旨の発言をしたのはその証左だ。文科省側に、強烈な反感が芽生えたとしてもおかしくない。

●前川氏の乱は「平成の忠臣蔵」になるのか

今回の前川氏の行動は、完全な個人の単独行動なのだろうか。

前川氏には省内に多くのシンパがいると言われる。当然退職後も部下たちから、官邸に対する恨み節を聞いていたはずだ。

文科省という役所の行政が官邸の横やりで歪められ、強大な官庁と違い、ひとり天下りで悪者扱いされた。このままでは、文科官僚の誇りも自信もズタズタにされたままだ。

現職の後輩たちには難しい課題を突き付けることになるが、誰か立ち上がってくれる者がいるはずだ。そんな思いで今回の証言に及んだのではないだろうか。あるいは、すでに、後に続いて立ち上がろうと準備している後輩がいるのかもしれない。前川氏が、後輩官僚に対して気の毒だと言ったり、現職時代に自分ができなかったことを後輩に対して要求するのは申し訳ないというような発言をしているのは、そうした状況を反映してのものだと見ることもできる。

たとえて言えば、今、吉良上野介(安倍官邸ないし内閣府官僚)に斬りつけた浅野内匠頭(前川氏)が、おそらくこれから官邸の人格攻撃などで、社会的に葬り去られる瀬戸際にある。仮にそうなったとしても、後輩の中から、大石内蔵助をはじめ赤穂の四十七士(後輩の心ある文科官僚)のような義士が現れて、仇を討ってくれるはずだ。

そんな思いで前川氏は立ち上がったのではないだろうか。

●吉良上野介は官邸の誰か?

忠臣蔵の話を出したので、それになぞらえてみれば、浅野内匠頭(前川氏)を切腹させようとしているのは、菅義偉官房長官と安倍総理ということだろう。時の将軍徳川綱吉というところだが、それ以前に文科省をいびり倒した吉良上野介に当たるのは経産官僚という見方もできる。

私の古巣なので、今回登場している内閣府の藤原豊審議官(経産省から出向中)もよく知った仲だ。普段は、元気の良い人で、新しいことへのチャレンジ精神にあふれているという印象がある。

官邸の意向と言えば、藤原氏が直接総理や官房長官から指示を受けていたとは考えにくい。おそらく今井尚哉総理秘書官(経産官僚)の意向を受けて、本意ではなかったかもしれないが、動いていたのであろう。

経産官僚の中には、文科省を見下す雰囲気がある。彼らの持つイメージでは、文科省は、時代の流れに取り残されて、規制に頼って生きている古い役所だ。自分たちの方が一段優れているというあまり根拠のない意識も持っている。

麻生太郎財務相など、獣医師会と癒着した族議員のことを恐れて、また、自分たちもその利権のおこぼれにあずかろうとしている文科省なんかの言うことは聞く必要がないと考えていたのかもしれない。

こうした経産省全体に蔓延する日ごろの傲慢な意識に加え、官邸を支える最有力官庁になったという自負もあり、文科省が官邸の意向に逆らっていることに対して、見下すような強い調子で「総理のご意向」を葵の御紋のように振りかざしたとしても、まったく驚くことではない。

こうした行為に対して、文科省は、教育の門外漢から許し難い侮辱を受けたと感じたであろう。こう考えると吉良上野介は経産省という見立てもできる。しかし、文科省が経産省に復讐するのは制度的には難しい。

結局、かたき討ちをしようと思えば、安倍政権と戦うしかない。忠臣蔵で言えば、四十七士が幕府に戦いを挑むようなものである。

そう考えると、前川氏が期待する四十七士が出てくるのかどうか。

非常に厳しい状況だが、もし出てくれば、市民は熱狂的に支持し、「平成の忠臣蔵」となる。

そうなれば、本当に政治の潮目が変わるかもしれないのだが……。

Too Big To Fail

大き過ぎてつぶせないドイツ銀、メルケル氏救済望んでも選択肢に限り

(Bloomberg) — ドイツ最大の銀行であるドイツ銀行の株主らは、株価が今年50%余り下落した同行を支えるためにドイツのメルケル首相が何をするつもりなのか、手掛かりを探ろうとしている。

来年の総選挙で4選を目指すかどうか決断の時期を迎えるメルケル首相にとって、ドイツ銀を政府が救済するとの観測は、政治的に有害だ。住宅ローン担保証券(RMBS)に関する調査決着の条件として、米当局がドイツ銀に数十億ドルの支払いを求める中で、公的資金投入の観測には「根拠がない」と首相報道官が政府見解を明らかにした。これに先立つ独誌報道が、救済をめぐる臆測を呼んでいた。

アリアンツ・グローバル・インベスターズのアンドリアス・ウーターマン最高投資責任者(CIO)は、それで救済観測が沈静化したわけではなく、ドイツ銀が仮に「本当に危険な状態」に陥れば、ドイツ政府は介入せざるを得なくなるとの見方を示す。

ドイツ銀のジョン・クライアン最高経営責任者(CEO)は独紙ビルトとのインタビューで、資本調達は「現時点で問題ではない」と述べ、政府の支援を受け入れることは「われわれにとって論外だ」と発言した。

危機の際に「大き過ぎてつぶせない銀行」の救済費用の負担から納税者を守るため、欧州連合(EU)が導入した銀行破綻処理に関する「銀行再建・破綻処理指令(BRRD)」の下では、政府が銀行を支えることが一層難しくなる。メルケル首相も支持したBRRDの想定では、「特別の公的金融支援」が必要な場合とは、金融機関が「破綻しつつあるか、破綻する可能性が高く」、事業整理の開始につながるケースを意味する。存続可能な銀行への国の支援は厳しく制限され、メルケル首相がドイツ銀のために介入することがあっても選択肢は限られる。

自助努力のモデルはコメルツ銀か

メルケル首相率いる与党連合の議員らは、ドイツ銀が資本不足のために破綻のリスクに直面する場合は、政府が介入すると予想する。政府が避けたいシナリオについて話すことから連立与党の4人の議員が匿名を条件に語ったところでは、その時点では何らかの国家介入の必要性が政治的影響をめぐる計算に勝ることになりそうだ。一部の議員は、クライアンCEOがさらに努力することを望んでおり、リスク軽減のために業務の再編が必要だと2人の議員が述べ、コメルツ銀行の人員削減プランが一つのモデルになり得ると1人が指摘した。

ドイツ銀の株式を政府が取得することはあり得るか?

民間投資家も同時に購入し、実勢価格を政府が支払うと仮定すれば、答えは多分イエスだ。BRRDは「特別の支援」について、特定の企業を特別扱いすることで競争をゆがめる国庫補助と定義しているが、EUの行政執行機関である欧州委員会が、ドイツ政府の行動が競争上の基準を満たすと判断すれば、株式の取得は容認される可能性がある。

さらに思い切った行動が必要な場合はどうなるか?

「特別の支援」が必要になる場合、事業整理を開始することなく存続可能な銀行を支援する選択肢が政府には存在するが、ハードルは高く、加盟国経済の深刻な混乱を収拾し、金融の安定性を維持する目的に限って認められる。予防的かつ一時的であり、沈静化を目指す混乱に比例した規模でなければならず、過去あるいは今後予想される損失をカバーするために利用することはできない。EUの国庫補助ルールの下で、通常は株主と劣後債の保有者に損失負担が求められる。

これらの基準を全て満たせば、ドイツ銀が新たに発行する債券の保証を政府が提供することも可能になろう。

英国 EU離脱の衝撃

事前調査では、残留優勢という事で、マーケットは織り込んだような動きであった。ただ拮抗していたのは事実であったが、まさか離脱派が勝るとは私も考えてはいなかった。ソロスのブラックフライデーが現実となってしまった。朝からドル建てゴールドが上がり始めていたので、まさかとは思って仕事そっちのけで、ネット上でリアルタイムを注視していたが、昼の食事でBBCの速報が出た時は、大変なことになるぞと・・・・。麻生がかっこつけたところで、どうにもならん。いろいろ考えたところで、どうにもならん。